不整脈グループでは臨床研究に力を注いでいます

臨床研究を通じて医学への貢献を目指しています

次世代のエビデンスを構築すべく各種試験を行い、データの蓄積を行っております。
国内外の学会で数多く発表させていただいております。

持続性心房細動ににおいてカテーテルアブレーション術前の対するカルディオバージョン治療が心房低電位領域や術後再発にあたえる影響の研究
発作性心房細動に対して持続性心房細動ではカテーテルアブレーションの効果が低いといわれ、また無症状に近いかたもいらっしゃるのでアブレーションの有効性も実感できないことが多いです。しかし、洞調律化 のメリットには変わりがありません。昨今、低電位領域が心房細動アブレーション後に与える影響が広く研究されていますが、当科では直前にカルディオバージョンを併用することでどのような効果があるかを検証しています。

糖尿病を有する患者さんにおける心房細動アブレーションにおけるSGLT2阻害薬の役割の研究

糖尿病の新規治療薬SGLT2阻害薬は心疾患の予後を改善することが知られております。それが心房細動アブレーションにおける役割があるのではないかと考え、投薬群と非投薬群に分けてアブレーション後の心房細動再発抑制有無を検証しています。
カテーテルアブレーション後のβ遮断薬内服による後期再発抑制の検証(終了)
β遮断薬は主に心房細動においてはレートコントロールとして使用されることが多いが、継続した内服で心房細動抑制を認めることがあります。私たちはそれがカテーテルアブレーション後のBlunking期間内に内服を継続することにより、後期再発を抑えられるかを検証しています。
無症候性心房細動リズムコントロールによる運動対応能への影響
無症候性心房細動の患者さんにはレートコントロールだけでよいかどうかはあきらかではありません。そのような患者さんに対してリズムコントロールを行うことで運動対応能がよくなるかどうかを調べます。
心房細動患者における左心耳血流速度に影響を与える因子の検討
心房細動患者さんでは左心耳の血液の流れが低下し血栓ができていまい脳梗塞を発症します。しかし患者さんによって左心耳の血液の流れの低下程度が違いその原因を調べます。
左心耳の形態と血栓との関連
心房細動や心房粗動に伴う左房内血栓が脳梗塞の原因となることは知られています。左房内血栓が形成される要因は様々な報告がありますが、我々は左心耳の形態に着目し、左心耳内血栓と左心耳形態との関係を検討しています。
心房細動患者における心房中隔動揺性運動の関連因子と予後の検討
経食道心エコー図検査で観察できる心房中隔の動きと心臓内の圧力などの指標と関連をしらべます。
心房細動アブレーション後の心房細動の再発と採血・ホルター心電図の関連因子に関する研究
心房細動アブレーション後の心房細動の再発に関する予測因子として、左房径や心房細動の持続時間などが報告されています。電気ショック後の心電図変化や種々のバイオマーカーと心房細動の再発との関連を調べています。また洞調律時のホルタ―心電図にていち早く・かつ適切に再発を検出できないかを調査しています
心臓再同期療法(CRT)における予後予測因子の検討(終了)
左室壁運動協調障害(dyssynchrony)を伴う心不全患者において、心臓再同期療法CRT)は有効な治療手段として考えられます。当院では2004年の日本での保険償還当初から積極的に導入しており、2015年までの累積では120例を超えています。しかし有効な症例(レスポンダー)とそうでない症例(ノンレスポンダー)が当院でも見受けられ、更なる治療成績の向上が望まれます。適応疾患、併存する内服療法、併発虚血性心疾患、不整脈、弁膜症など多岐にわたる方面から、治療向上に貢献できる因子を調査しています。
左室4極リードの留置後移動と極性選択に関する研究
本研究は、術中・術後の合併症及び手技時間についてセント・ジュード・メディカル社製Quadripolar CRT-D及びCRT-Pシステムの機能評価を目的とした、前向き、多施設共同、非無作為化研究をしています。
阪神地区におけるマラソン中の心停止(終了)
阪神地区とくに武庫川河川敷をコースとした中心とした西宮市内におけるマラソン中に心停止に陥った患者の発生数、原因、臨床的特徴、その後の経過などを後ろ向きに調査しています。
電気的除細動による心機能変化とICD適切作動に関する研究(終了)
ICDによるショック作動は、その後の生命予後を悪化させるとの報告があります。またVT stormの原因になるとの報告もありますが、電気ショック後の心臓への反応についてはまだまだ不明な点が多くあります。我々は、電気ショック作動による心機能の変化およびそのメカニズムに関して検討しています。
ペースメーカー植え込み後のたこつぼ型心筋症の発生率(終了)
ペースメーカーの植え込みを行うと、一時的に心機能が低下する場合があります。一方、ストレスが原因で心機能低下を生じる心筋症として、たこつぼ型心筋症が知られています。そこで、ペースメーカー植え込み時に生じる心機能低下とたこつぼ型心筋症との関連を検討しています。