兵庫医科大学病院 放射線技術部 技師室







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                放射線と放射能の違いについて

■放射線とは
   放射線とは電磁波の一種です、例えていうなら光(可視光16:59 2013/03/25)や紫外線、赤外線の仲間です。
種類としては、おおまかにX線、γ線、中性子線のグループ(非荷電粒子と呼ばれています)とα線、 β線のグループ(荷電粒子と呼ばれています)および宇宙線に分けることができます。
 また、自然界に存在する放射線を自然放射線といいます。

■放射能とは
放射能とは、放射線をだす性質や能力のことです。

この違いは、"電球"と"その電球から発せられる光線"に例えることができます。 すなわち電球=放射能、電球から発せられる光線=放射線という具合です。

このような放射線が、人体や物質に対する影響を評価するため、次のような単位で表されます。


                 《用語》                   《意味》
線量当量Sv(シーベルト) 人体への影響(被ばく線量)
吸収線量Gy(グレイ) どれだけ物質に吸収されたか

 

                    放射線は怖いもの?

■自然放射線
 日常生活の中の放射線(自然放射線)はどうなっているのでしょうか?
私たちは医療で受ける放射線のほかに、宇宙や大地、食物や大気など様々な形で、避けることのできない自然放射線を受けています。

●生活の中の放射線・・・・0.4mSv 生活に身近なものとしてテレビや蛍光灯などからも弱い放射線が
                発生しています。
●宇宙からの放射線・・・・0.35mSv 自然界の放射線として宇宙からの放射線があります。
●放射性の気体(ラドン)・・1.3mSv ラドンは空気よりもやや重たく、α線を発生します。肺などに吸い込
                み続けると悪い影響を与えかねません。
●食物など・・・・・・・・・・・0.35mSv で、1年間に平均2.4ミリシーベルトの放射線を受けています。


■医療被ばくはどうでしょうか?
 胸部写真を一枚撮影すると約0.1ミリシーベルトの放射線を受けます。
放射線は、利益と危険の二面性を合わせ持った両刃の剣に他なりません。

X線検査の危険度は、被ばくしたときの年齢、被ばく線量および被ばくした部位によって大きく異なるのが特徴です。

年齢は若いほど、線量は多いほど、被ばくした部分が生殖線や血液を造る臓器を含むほど危険度は増すといえます。

■X線検査危険度
 X線検査は受けた個人の危険度をすぐ評価することはできないのです。

平均的なX線検査の危険度は、日常の生活環境での多くの危険要因と比較してみますと以下のようになります。 相対的に比べると、X線検査による危険度は決して高いものではありません。
   
×線検査による被ばく
          6日
自然放射線
          8日
お酒
        130日
自動車事故
        207日
肥満(20%)
        900日
たばこ
       2250日

                 《寿命の短縮から見た危険度の比較》
                               BERNARD.L.COHEN,I-SING.LEEの文献より抜粋

                  
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