兵庫医科大学病院 放射線技術部 技師室







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核医学とは

●微量の放射線を出す放射線医薬品を体内に投与し、
身体の状態を画像や数値で捉える検査のことです。

●体内に投与した放射性医薬品が臓器や体内組織などに集まる様子を画像化し、疾病の診断、
病気や予後の確認、治療効果の判定などに有用な情報として提供します。

●核医学検査では、血流や代謝などの機能変化を画像情報として反映することが出来ます。
疾病による形態上の変化が現れる前の微妙な兆候を、より早期にキャッチすることが出来ます。


当院では、核医学検査を1号館西隣のPETセンター(3階建て)にて行っています。

 

PETセンターの紹介

●PETセンターには、PET/CT装置が2台、SPECT/CT装置が2台配置されています。

●PET検査に必要な放射性薬剤を製造するためのサイクロトロンを保有しています。

 

PET/CTとは

●PETとは「陽電子放射断層撮影」という意味で、Positron Emission TomographyのS略です。人の細胞の代謝を画像で見ることができる、優れたがんの検査方法の一つです。
がん細胞が「正常に比べて3〜8倍のブドウ糖を取り込む」という性質を利用するため、目印をつけたブドウ糖に似た物質(18F-FDG)を体内に注射し、全身をPETで撮影します。すると18F-FDG画素多く集まるところが分かり、がんを発見する手がかりとなります。

●PET/CTとは代謝を見るPETと形態を見るCTを組み合わせて一体化したものです。形態を見るCTが代謝を見るPETに加わったことによって、がんの診断はさらに大きく進歩しました。

 

PET/CTのメリット

●PETとCTの画像を融合することにより、たいへん精度の高い診断が可能になりました。

●一度に全身のがん検査が出来るため、予想外の部位での発見や転移も診断できます

●すでに一つのがんにかかった型では、別のがん(重複がん)が出来やすくなります。
全身を検査しますので、これらのがんの早期発見に役立ちます。

●PET/CT検査により、より適切な治療法法会を選択することが出来ます。

●放射性薬剤を注射しますが、副作用の心配はありません。

●検査時間は約2〜3時間ですから負担も軽くすみます。

 

コリンPET

●コリンPETには、11C-cholineという薬剤を使用します。18F-FDGと異なり、尿中に排出される量が少ないため、前立腺癌や膀胱癌などの泌尿器科腫瘍の検査に適しています。

           MIP画像            Fusion 横断像
 

アミロイドPET

●アルツハイマー型認知症の原因とされるアミロイドβという物質は、実際に発症する20年以上前から脳内に蓄積し始めるといわれています。

●アミロイドPETはそのアミロイドβに集まる薬剤を使用し頭部を撮像することにより、アルツハイマー型認知症の発症リスクの早期発見を目的としています。

        アミロイドPET 陰性         アミロイドPET 陽性
 

SPECT検査とは

●SPECTとはSingle Photon Emission Computed Tomographyの略です。体内に注入した放射性同位元素(ラジオアイソトープ)の分布状況を断層画面で見る検査のことです。

●SPECTは、CTなどのエックス線検査のように、臓器そのものの形態を見るよりも、その神経、代謝、神経伝達機能、受容体などを画像化できるという特徴があります。

 

装置の紹介


□■□PET/CT検査室■□■

1. PHILIPS社製 Ingenuity TF 64   
●PET/CT装置”Ingenuity TF 64” (PHILIPS社製)を導入しました。

●Time-of-Flight技術によって高画質なPET画像を撮像することができるうえに、 逐次近似再構成法を搭載したCTによって、高画質・低被ばく線量で検査を行うことができます。

2. GE社製 Discovery IQ   
●PET/CT装置”Discovery IQ” (GE社製)を導入しました。

●PET検出器幅の拡大によって高い感度が得られ、短時間での検査が可能になりました。
また、短時間での呼吸同期収集も行うことが出来ます。

●さらに、最新の画像再構成法によって、高画質・定量精度向上の双方が可能になりました。



■□■SPECT検査室□■□

1. PHILIPS社製 Bright View X with XCT   
●PHILIPS社製のSPECT/CT装置”BrightView X with XCT”はシンチカメラにフラットパネルCTが搭載された装置です。

●心臓の検査に適したコリメータ・機能が装備されており、それらによって画像のボケを抑えることができます。

2. GE社製 Discovery 670 DR   
● SPECT/CT装置”Discovery 670 DR” (GE社製)を導入しました。

●シンチカメラに16列のマルチスライスCTが搭載されており、RIの機能画像にCTの形態画像を融合させることができます。

●また、最新のアプリケーションが搭載されており、従来の定性評価だけでなく、画像のより正確な定量評価が可能となっております。

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