兵庫医科大学病院 放射線技術部 技師室







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乳房の外部照射

■はじめに
●乳がん術後(ここでは乳房温存術後)の放射線治療の目的は術後の乳房内に存在する目に見えない(=手術で取りきれない)微細な残存腫瘍を根絶することにあります。

●この放射線治療を行うことにより乳房内再発の明らかな減少が見られることがこれまでの研究で分かっています。
 
■照射方法
●両手を挙上した状態で患側乳房の内と外両方から照射する接線対向2門照射という方法(図1)をとります。 通常25回に分けて照射しますので治療期間は5〜6週間かかります。

●初回はCT画像から立てた治療計画と実際の照射位置を比較するための撮影を行います(図2)ので20〜30分ほどかかりますが、翌日からは部屋に入って出るまで約7分ほどです。

●病状によっては鎖骨下にあるリンパ節も照射することや乳房に対し追加の照射を行うこともあります。

 《図1.接線対向2門照射》       《図2.図1の矢印方向からの照射範囲》                                                                   a:治療計画装置の照射範囲  
                                                                  b:治療開始時に撮影した照射範囲

                              
■治療期間中の注意事項
●治療期間中に現れる合併症として最も頻度が高いものが放射線性皮膚炎です。
  個人差はありますが日焼けのように色素が沈着しヒリヒリとした痛みを伴います。

●故に入浴時は照射範囲あたりを石鹸等をつけてこすったりすることのないようにお願いします。
また肌着も締め付けのあまりきつくないもの、やわらかい素材のものをお勧めします。



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