医学教育学
講座(部署)紹介
当部門では医学教育センター、医療人育成センターと連携し、低学力者を中心とした学習支援とともに、早期臨床体験実習、チーム基盤型学習(TBL)、医療コミュニケーション、多職種間連携/チーム医療、プレクリニカル教育、OSCE/CBT/国家試験対策など、科目横断的な教育を担当している。学生との面談や個別指導に多くの時間を割いているところが本学の特徴である。
研究の現状
概要
- チーム基盤型学習(TBL) の応用範囲拡大
- 学部間(多職種)連携教育
- 通常型講義の代替法
- オンライン学修の活用
主題
- チーム基盤型学習(TBL)の応用範囲拡大:
TBLは現在3年次、4年次の症候病態TBL(I)および(II)で導入されており、学生へのアンケート調査などで効果は確認されている。最近これを学部間(多職種)連携教育に応用したり(→主題2)、基礎医学へ導入する動きがある。すでに1年次の生化学では運用されておりその効果の検証が行われている。また基礎医学教育水平統合の手段として2年次カリキュラムにもTBLが導入された。 - 学部間(多職種)連携教育:
1年次の早期臨床体験実習の一環として兵庫医療大学の3学部と合同でグループ学習を、さらに本学3年次+兵庫医療大学4年で次もチーム医療演習を行っている。兵庫医療大学(常見准教授)との共同研究で現在「多職種連携のコンピテンシー獲得を目的としたIPEへのTBLの導入と評価」を検討中である。(科学研究費取得) - 通常型講義の代替法:
大教室の講義だけですべての知識を詰め込むのは不可能である。現在研究医コースに対する学修サポートとして一種の反転授業が行われており、通常型講義と学習効果の違いを検討している(科学研究費取得) - オンライン学修の活用:
新型コロナウイルス感染拡大の影響で一気にオンライン学修が実現した2020年度は、本学における医学教育にとってパラダイムシフトの年となった。以前よりTBLでmoodleを導入し、研究医コースのため授業録画を行っていたが、オンライン教育のためには双方向であることが必須で、また評価をいかにして行うかは確立されていない。対面授業に対してweb配信の教育が非劣勢であることの検証、教員の負担軽減効果なども今後の課題である。
自己評価・点検及び将来の展望
現在1年から4年のすべての学年にわたってチーム基盤型学習(TBL)が導入されている。現在定着しているTBLが、大講義室の講義とどのように役割分担するのかは今後の検討課題である。研究医コースにおける反転授業の効果を検討することは、将来的には講義が配信されることを目標にしていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年度は図らずも教育のオンライン化が実現した。
今後も感染症拡大の可能性を考えたときに、オンライン教育は必ず選択肢となることを考えると、本学において最適な環境を整えておくことは喫緊の課題である。
責任者| | 成瀬 均(教授) 専門分野:医学教育学・循環器内科学 |
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准教授| | 今西 宏安 専門分野:医学教育学・消化器内科学、特に肝胆膵疾患 |
TEL| | 0798-45-6284 |
FAX| | 0798-45-6274 |