医学部 - 講座紹介

集中治療医学

専門部門(臨床医学系学科目)

集中治療医学とは「急性で生命を脅かす臓器障害を持つ患者、又はその危険性のある患者の包括的な管理に特化した、分野横断的な専門分野」であると定義されています。具体的には、内科系・外科系講座のように臓器に特化した病態を扱うのではなく、全身状態に影響が及ぼされた病態(外科手術症例の術後管理や敗血症といった疾患)を扱います。全身状態の把握を行いながら、障害を起こした原因を治療し、さらに、体の働きをサポートしながら、全身状態の改善を行っていきます。

集中治療医学では、人工呼吸療法、補助循環療法、血液浄化療法、臨床薬理学といった様々な領域の集合体の学問となります。そういった学問の中で、現在、特に、➀重症患者の鎮痛・鎮静の研究(患者の予後およびICU入室期間を改善に関する研究)➁周術期βブロッカー使用の研究(不整脈に対する研究)➂持続血液浄化療法中の薬物血中濃度シミュレーションの研究(特に集中治療では抗菌薬の使用頻度が高く、その抗菌薬の薬物動態/薬力学を考慮した適切な投与方法の研究)などを行っています。

また、集中治療医学の本体は、チーム医療にあります。そのためには、病態の共通認識をとるためにコミュニケーションが必要となります。研究においてもチーム医療を科学する姿勢で臨みたいと考えています。
日本全国でも「集中治療医学」単独の学科目は例をみず、集中治療医学を志す次の世代の方々に集まっていただくことを切に願っています。

講座情報

准教授
竹田 健
講師
井手 岳
講座専門サイト
https://hyo-med-icu.jp/
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