医学部 - 講座紹介
消化器内科学(肝・胆・膵内科)
専門部門(臨床医学系講座)
当講座では消化器疾患、とくに肝臓・胆道・膵臓疾患の診断や治療に関する臨床的研究を中心に行っており、新たなバイオマーカーの確立や治療成績の向上をめざした研究を行っています。慢性肝疾患に対して栄養学的側面からの研究や超音波検査による非侵襲的診断法、肝癌治療の成績向上を図る研究、超音波内視鏡検査や分子生物学的解析などによる胆膵悪性疾患の早期診断や最適な治療をめざした研究を行っています。
1. 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
増え続けるメタボリック症候群や肥満、糖尿病に関連した肝障害に対し基礎研究からNASHの早期診断に関する研究を行っています。
2. 慢性肝炎・肝硬変に関する研究
難治性ウイルス性肝炎の治療、ウイルス排除後の発がんに関する研究、さらに門脈圧亢進症の病態解明や自己免疫性肝疾患などの臨床研究を行っています。薬物療法に生活習慣の改善を組み合わせ、予後の改善をめざしています。
3. 肝細胞癌の早期診断・治療に関する研究
免疫チェックポイント・分子標的薬による進行肝癌の薬物療法について、治療法の選択や、早期治療効果判定因子の検討、局所治療は、最新の超音波技術を駆使した手法の開発も行っています。
4. 膵臓癌の病態解明と早期発見をめざした新規バイオマーカーを探索する研究
膵癌ならびに前癌病変を有する患者さんより提供していただいた血液、細胞、組織を用いて、遺伝子解析、プロテオミクス解析を実施し、難治癌である膵癌の予後改善をめざしています。
5. 膵癌の化学療法における治療効果予測モデルを確立する研究
超音波内視鏡を用いて、膵癌の微細な血流動態と治療感受性を組み合わせた新規の治療アルゴリズムの開発を行っています。
6. 悪性胆道狭窄に対する安全で効果的な内視鏡的胆道ドレナージ術を確立する研究
従来のドレナージ法と超音波内視鏡を用いた新規のドレナージ法の比較検討により、低侵襲治療法の樹立をめざしています。
7. 急性膵炎局所合併症である感染性被包化壊死の治療法に関する研究
重篤な感染性被包化壊死の予後を改善するために、最適な治療戦略の立案に取り組んでいます。これらの研究活動を通して、患者さんと相談しながら外科や放射線科の専門医と合同で最新の診断、治療法の選択を行います。
講座情報
- 教授
- 榎本 平之
- 准教授
- 塩見 英之
- 講師
- 西村 貴士(兼務)、福西 新弥
- TEL
- 0798-45-6472
- FAX
- 0798-45-6474