医学部医学科
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兵庫医科大学医学会

病理学(病理診断部門)/病院病理部

講座(部署)紹介

当部門では兵庫医科大学病院の生検や手術検体の組織診断、細胞診、術中迅速診断、病理解剖を全般的に行っている。近年の臨床の細分化に伴って、病理診断にも各分野への専門的対応が要求されるようになり、また迅速な診断も重要となっている。各診療科に対してより専門的な対応ができるように、各病理専門医は自分の専門とする領域の診断を中心に行っている。各科との術前・術後などのカンファレンスに積極的に関わり、情報の共有・フィードバックに努めている。また、臨床病理剖検症例カンファレンスでも、今後の診断・治療の向上に役立つように、できる限りの詳細な検討に取り組んでいる。さらには当日病理診断(One Day Pathology)システムの導入により、患者の精神的・時間的な負担の軽減に貢献すべく努力している。教育に関しては、2年次の細胞機能異常と腫瘍、3年・4年次の系統別講義、4年次の病理診断学と5年・6年次の病院実習(ポリクリ)などを担当している。研究としては、実験病理学的な研究と人体病理学的な研究の両方を行っており、以下にその概要を示す。

研究の現状

概要
インターロイキン18によるがんの免疫療法の開発やepigenetic modifierによる腫瘍の治療法の開発、個別の生活習慣病の発症機構の解明などの研究とともに、消化管に発生する間葉系腫瘍であるGastrointestinal stromal tumor (GIST) の発生機序についての研究を行っている。また、肝胆膵の腫瘍・口腔領域の腫瘍・循環器疾患・肺癌・軟部腫瘍・血液疾患の病態の分子病理学的な解析にも力を入れている。


主題
  1. インターロイキン18(IL-18)によるがんの免疫療法の開発:
    様々な生物作用を持つサイトカインであるIL-18を利用したがん治療法の開発を目指している。またIL-18誘導性がん転移抑制因子の同定を進めている。
  2. epigenetic modifierによる腫瘍の治療法の開発:
    ヒト悪性腫瘍ではDNAのメチル化やヒストンのアセチル化といったepigenetic eventに異常が生じており、このことが発癌や浸潤・転移に深く関わっていることが報告されている。種々の薬剤を用い、ヒト悪性腫瘍におけるepigenetic eventを制御し、現在行われている各種療法の奏効率を上げ、術後再発や転移を抑制することを目的とした研究を行っている。
  3. 個別の生活習慣病の発症機構の解明と先行医療法の開発:
    個別の生活習慣病患者への新規治療薬の開発を目的に、幹細胞の老化を基盤に、自己抗原を認識する老化免疫担当細胞群の検出法と自己抗原認識老化免疫担当細胞群による免疫寛容機構の解明および老化免疫寛容機構の制御法の開発を目指している。
  4. 消化管運動の病態生理の解析とGISTを中心とした消化管間葉系腫瘍の病態解析:
    GISTにおける遺伝子変異型と臓器発生の関連、GISTの臓器特異的な蛋白発現と起源細胞であるカハールの介在細胞との関係、などに着目した研究を行っている。GISTにみられる特異的な遺伝子変異をターゲットにした治療法の開発を目指した研究も行っている。
  5. 肝胆膵の腫瘍・口腔領域の腫瘍・循環器疾患・肺癌・軟部腫瘍・血液疾患の病態の形態的・分子病理学的手法を用いた検索:
    肝腫瘍における肝細胞・胆管細胞への二方向性分化の機構の解明や冠動脈病変の各種血管内イメージング画像と実際の病理学的所見の対比、各種骨軟部腫瘍における融合遺伝子検索の病理診断への応用などについて研究を行っている。肺癌の融合遺伝子検索や血液疾患の病態解明についても分子病理学的手法を用いて検討を行っている。


自己評価・点検及び将来の展望
病理学が扱う疾患や病態解析の範囲は多岐に亘っており、各研究者がそれぞれの研究領域で成果を挙げている。それぞれの研究領域を有機的に結び付けることにより、基礎的研究による病態解明と臨床病理学的研究を融合させたような新たな研究が行えるように努めたい。その結果として疾患の診断法や治療法の開発・創薬へと結びつけていきたい。

廣田 誠一 主任教授
廣田 誠一 主任教授
責任者| 廣田 誠一(主任教授)
専門分野:消化管の病理
教授| 中正 恵二
講師| 山田 直子
松田 育雄
井出 良浩
中込 奈美
山根木 康嗣
TEL| 0798-45-6667・6432
FAX| 0798-45-6671・6431

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