耳鼻咽喉科・頭頸部外科学

聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚などの感覚医学と頭頸部腫瘍を2大柱としています。全国有数の症例数から得られる鼻科手術・耳科手術の術式の開発、好酸球性副鼻腔炎に対するナビゲーションシステム下の内視鏡下副鼻腔手術や、当科で提唱した術後内視鏡スコア（Eスコア）を用いた術後評価、中耳手術において真珠腫に対する手術方法の改善や両側穿孔性慢性中耳炎に対する両側同日手術の導入などを行い、これらをもとにした臨床研究を行っています。

全国でも数少ない嗅覚・味覚専門外来を開設しています。嗅覚・味覚障害に対する検査や治療法の開発とともに統計学的検討を行っており、治療成績の更なる向上を目指すべく、東洋医学的な側面からの原因追求や加療も行っています。また、簡易に嗅覚を評価できる「日常においのアンケート」を提唱しその普及に努めています。

めまい患者に対するVEMP（誘発筋電位検査）での原因解明や、顔面神経麻痺に対するENoG検査による予後評価などを施行しており、検査の改良やそれに伴う治療法の検討を行っています。耳管機能外来では、耳管機能不全に対する診断および治療法の開発を行っています。

頭頸部癌に対しては、手術治療成績の検討や喉頭摘出後の音声獲得の工夫、放射線化学療法での機能温存、ロボット手術（Da Vinci）の導入などの集学的治療を特色としており、診断・治療を行った様々な頭頸部腫瘍について臨床的及び病理学的に検討を行い、治療成績の向上をめざしています。

各領域の豊富な症例に基づいた臨床研究の成果を国内外の学会で発表し、日本語・英語論文を毎年出しています。