医学部医学科
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兵庫医科大学医学会

法医学

講座(部署)紹介

法医学では、法医解剖を通じて、死因の診断や犯罪捜査の基礎資料の作成などをおこなっています。最近では、一人暮らしの方の増加などのために、死亡時の状況がわからないために解剖となることが多く、年間200体を越える解剖をおこなっています。実際の法医解剖の現場で経験した問題点を、研究によって明らかにしていきたいと考えています。

研究の現状

概要

実際の解剖症例を経験する中で得られた問題点を研究テーマとして研究をおこなっています。これまでに、解剖しても死因のわからなかった若年者の突然死例を用いて、遺伝性不整脈疾患の原因遺伝子検索をおこなってきました。最近では、豊富な解剖症例を基にした、精神疾患既往者の死亡や自殺といったテーマに関する症例研究もおこなっています。

主題

  1. 法医解剖保存試料を用いた死後診断法の確立に関する研究
    血液などの法医解剖検体試料を用いて死後診断に役立つマーカーの検討をおこなっています。(倫理委員会承認)
  2. 兵庫医科大学解剖事例にみられる精神疾患に関する研究
    解剖時に経験する精神疾患既往者の死因や病型分類に関する研究をおこなっています。(倫理委員会承認)
  3. 解剖記録を用いた生活様式に影響を与える因子の検索
    日本では、高齢化率の上昇、単独世帯数の増加、生涯未婚率の上昇などによって、高齢者の単独世帯の増加が予想されています。単独世帯者の場合、自宅で体調の急変が生じた際に、他者に気づかれずそのまま死亡する可能性があり、発見までに時間がかかり、法医解剖となることが場合があります。本研究では、解剖記録の内容を後向きに観察し、法医解剖事例を生活様式を中心としてその特徴を明らかにします。(倫理審査委員会承認)
  4. 法医学における遺伝子解析
    不整脈やけいれん等の機能的疾患により亡くなられた場合は、法医学での通常の検査(血液生化学検査・組織検査)では死因の診断は困難です。近年では、法医学においても次世代シークエンサーによる遺伝子解析も行われています。解析結果は、対象者の死因の診断のみならず、血縁者の予後改善(早期診断、発症予防および治療等)へ寄与できることもあります。(ヒトゲノム解析倫理委員会承認)
  5. 突然死遺伝子解析・疾患特異的iPS細胞を用いた疾患研究
    乳幼児や若年者が突然お亡くなりになった場合、解剖を行っても形態的な変化に乏しく原因が不明なことが多々あります。原因究明のためにご本人・ご家族の遺伝子解析・診断を行っています。また、遺伝子変異が検出された場合、その機能解析を行うことで、遺伝子変異と疾患との関連についても検討し、早期発見・早期治療へ向け、ご家族への医学的還元も行っています。(ヒトゲノム解析倫理委員会承認)
  6. 乱用薬物の人体に及ぼす影響とLCMS/MSを用いた分析法に関する研究
    乱用薬物による犯罪が増加する昨今、流行する薬物の迅速同定および摂取の証明を短時間で行い、それらが人体にどのような影響を及ぼすかを調べる必要があります。解剖時に経験する乱用薬物関連死から、日々変化する違法薬物の構造解析と迅速同定のための分析法の確立、および依存症をはじめとした人体に及ぼす影響について検討しています。

自己評価・点検及び将来の展望

法医学では、解剖業務は教育と研究に必須であり、研究テーマも実際の解剖症例から得られることがほとんどです。 講座では年間200体を越える解剖があり、今後も増加が見込まれています。解剖は学生教育に有用な情報をもたらすばかりでなく、研究課題発見の端緒ともなっています。解剖業務のみに埋没することなく、教育研究活動も活発に行っていきたいと考えています。

責任者| 西尾 元
(主任教授)
専門分野:法医学
准教授| 山本 琢磨
講師| 主田 英之、西口 美紀
TEL| 0798-45-6577
FAX| 0798-49-3279

兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

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