受賞
「第38回日本炎症・再生医学会 優秀演題賞」を受賞しました(大学院生 横山 雄一(兵庫医科大学病院 リウマチ膠原病科 非常勤医師)
2017年7月18日から19日に大阪府大阪市で開催された第38回日本炎症・再生医学会にて、大学院生の横山 雄一先生(兵庫医科大学病院 リウマチ・膠原病科 非常勤医師)が「第38回日本炎症・再生医学会 優秀演題賞」を受賞しました。
演題名:「IL-2-抗IL-2抗体免疫複合体による関節炎モデルマウス治療のメカニズム」
授与団体名
日本炎症・再生医学会
概要
IL-2-抗IL-2抗体免疫複合体による関節炎モデルマウス治療のメカニズムについて明らかにする。
研究の背景
誘導性Treg(iTreg)はT細胞受容体の刺激が無くても、IL-2が存在すれば増殖可能である。近年低用量IL-2療法がGVHDやSLEに臨床応用されつつあり、Tregの誘導による疾患制御への期待は大きい。IL-2-抗IL-2抗体免疫複合体(IL-2IC)は、IL-2に比べ血中半減期が長く、Tregを効率的に増殖させる。我々はIL-2ICによるCollagen induced arthritis (CIA)の制御について報告している。(EULAR2016)
研究手法と成果
DBA/1マウスに2型コラーゲンを免疫し関節炎を誘導してIL-2ICを投与した。治療効果は関節腫脹スコアで評価した。Tregの抑制能は各群のマウス脾臓から調整したCD4+CD25-細胞をCFSEで標識し、CD4+CD25+細胞を共培養しFACSで解析した。細胞内サイトカインはリンパ節と脾臓から調整した細胞を染色しFACSで解析した。結論として、CIAにおいて、IL-2IC投与により、Treg細胞数のみならず、Treg活性も増強し、IFN-g、IL-17の発現を抑制することが示唆された。
今後の課題
臨床応用に向け、IL-2IC投与時のヒトの反応について検討する必要があると考える。
研究費等の出処
平成29年度大学院学生研究助成金