受賞

日本弱視斜視学会賞(中川賞)を受賞しました(眼科 増田 明子 先生)

「日本弱視斜視学会賞 (中川賞)」を眼科 増田 明子 先生が受賞しました。

授与団体名

近年映像のデジタル化の進歩とともに三次元映像(以下3D)の普及が予想以上に進んできています。今後立体視の獲得が充分でない小児の斜視弱視患者は3Dを認識できるのか、今後、日常生活で支障をきたすことがないのかが懸念されます。そこで小児の3D認識と両眼視機能について臨床研究を行いました。

研究の背景

第38回弱視斜視学会では、兵庫医科大学病院眼科(以下当科)の斜視弱視外来を受診した6~14歳の小児58例を対象に、3D認識と視力、眼位、立体視との関連を検討し、良好な両眼視機能は3Dの認識の絶対条件ではないことと、輻輳が不良な間欠性外斜視では、3Dの認識が悪い傾向にあることを報告しました。(眼科臨床紀要6巻135-138,2013)

研究手法と成果

輻湊不全型間欠性外斜視の手術前後の3D認識の変化についても検討したところ、術前に3Dを認識できない症例の約90%が、斜視手術後に3Dの認識ができるようになったことが判明し、従来の手術適応に加え、新しい手術基準になりうると考えられました。

今後の課題

重症度の異なる弱視症例を多数集めて、検討したいと考えています。

研究費等の出処

眼科学講座

掲載誌

眼科臨床紀要7巻43-46,2014