受賞

第35回日本創傷・オストミー・失禁管理学会で学術論文優秀賞を受賞(看護学部 教授 土田 敏恵)

本学の看護学部 教授 土田 敏恵が、第35回日本創傷・オストミー・失禁管理学会において学術論文優秀賞を受賞しました。この賞は、最も秀でた先駆的な学術論文であり、ケアの向上ならびに発展に貢献が大である学術論文に対して授与されるものです。

授与団体

日本創傷・オストミー・失禁管理学会

受賞論文

Defecation status and colonic peristalsis with colon-stimulating laxatives in older adult residents requiring severe nursing care: A prospective case series
(重度要介護高齢者における大腸刺激性下剤による排便状態と腸内容物の貯留状態および大腸蠕動運動の検討:前向きケースシリーズ研究)

研究のポイント

「大腸刺激性下剤を飲ませれば出る」という従来の下剤中心のケアが、必ずしも重度要介護者の生理的状態に即していない可能性を科学的に示しました。

研究の概要・背景

高齢者施設に入所している重度要介護者(要介護4以上)を対象に、大腸刺激性下剤の服用が排便状態、腸内容物の貯留、および大腸蠕動運動にどのような影響を与えているかを調査しました。

研究手法と成果

90日間の排便状況を記録しました。また、大腸刺激性下剤の服用前後で腹部単純エックス線、超音波画像(エコー)、腸電計を用いて、腸内のガス・便の貯留状態および大腸平滑筋の収縮(蠕動運動)を測定しました。
主に分かったことは、次の3点です。
①排便効果の低さ:大腸刺激性下剤を毎日服用している群の排便効果(服用翌日に排便があった割合)は43.0%、頓用(必要時)服用群では55.2%に留まりました。
②腸内容物の常時貯留: エックス線およびエコー検査の結果、大腸刺激性下剤服用の有無や排便の有無にかかわらず、大腸内には常にガスと便が貯留しており、直腸にも便が停滞している様子が確認されました。一部の対象者には腸管の拡張や小腸ガスの蓄積も見られました。
③微弱な大腸蠕動運動: 大腸平滑筋の収縮回数は5分間あたり0〜3.3回(中央値0.3回)と非常に少なく、下剤の服用前後や食事摂取前後で有意な変化は認められませんでした。

研究費の出処

科研費17K12441