受賞

中小M&A研究教育センター研究助成論文部門・金賞を受賞(看護学部 准教授 築田 誠)

本学の看護学部 准教授 築田 誠は、中⼩M&A研究教育センターが主催する論文公募において、最も優れた賞である「中小M&A研究教育センター研究助成論文部門・金賞」を受賞しました。

授与団体

神戸大学大学院経営学研究科・中小M&A研究教育センター

受賞論文

中小企業M&AのPMIにおける無形資産をめぐる判断とプロセス

研究のポイント

・組織統合における「見えない資産」の承継プロセスを解明
・MBAでの経営学研究による客観的分析が全国規模で評価
・変革期における「人的資本」を重視したマネジメントの提唱

研究の概要・背景

中小企業の事業承継やM&Aでは、財務諸表に現れない「無形資産(技術、顧客との信頼関係、組織風土)」が企業価値の源泉となります。しかし、統合プロセス(PMI)においてこれらが失われ、買収後にパフォーマンスが低下する事例も少なくありません。本研究は、2025年9月に修了した神戸大学大学院経営学研究科(MBA)での研究成果を基に、統合推進者がどのような判断でこれらの価値を継承・再編しているのかを明らかにしました。

研究手法と成果

製造業を中心とした成功事例3社を対象に、質的調査(ケーススタディ)を実施し、統合を主導する側が、現場の無形資産を「単なる管理対象」ではなく「保護・尊重すべき文脈」として捉え、段階的に介入するプロセスをモデル化しました。

今後の展開

本研究は製造業の中小企業を対象としたものですが、そこで得られた「無形資産の評価と承継プロセス」に関する知見は、業種を問わず組織の変革期において極めて有効な指針となります。今後は、この理論を医療施設のマネジメント、特に病院同士の統合や合併、病棟の再編といった局面に応用していく予定です。特に、現在、兵庫医科大学では2026年の新病院開院を控えており、それに伴う病棟同士の統合や組織の再編が計画されています。病院組織の価値の源泉である「医師・スタッフの専門技能」や「チームの信頼関係」といった目に見えない資産を、統合という変化の中でいかに毀損させず、新たな組織の活力へ繋げていくか、本研究で確立したモデルを実務に適用し、円滑な組織統合と医療の質の維持・向上に貢献することを目指します。

著者

築田 誠 兵庫医科大学 看護学部 准教授
小林知法 住友ファーマ株式会社 経営企画部主席部員(薬学博士)
竹内紹寛 加古川中央市民病院 情報統括センターシステム統括室(兼)医療情報部

研究費の出処

自己資金(神戸大学大学院経営学研究科 MBA課程における研究活動として実施)