受賞
アジアで初となるJohn J.Bonica prizeを受賞(解剖学 神経科学部門 客員教授 野口 光一)

この度、本学の副理事長であり、解剖学 神経科学部門の客員教授を務める野口 光一がIASP(国際疼痛学会)よりJohn J.Bonica prize for distinguished lifetime achievementを受賞しました。この賞は、痛みの研究および治療の発展に多大な貢献をした人物に送られる、最も権威のある賞です。IASP設立から50年を超える歴史の中で本賞の受賞者はわずか18名に限られており、アジアからは歴史上初めての受賞となりました。
基礎研究活動のみならず、教育活動、社会貢献活動を通して、慢性疼痛に関する臨床的理解の向上に世界レベルで貢献してきたことなどが今回の受賞に繋がりました。
2026年10月には、バンコクで開催される世界疼痛会議で本賞の受賞式と基調講演が行われる予定です。基調講演では、「疼痛経路における神経可塑性関連遺伝子発現の分子組織化学解析」と題して、慢性痛の分子および細胞メカニズムを解明する先進的な研究成果を包括的に講演する予定です。また、神経活動操作や単一細胞遺伝子発現解析といった先端技術を用いて疼痛処理の複雑さを解明するなど、疼痛研究における新たな仮説と今後の方向性についても焦点を当てます。
本学は、疼痛基礎研究と疼痛治療の両面においてPainの分野では常に最先端を追求してまいりました。今後もその歩みを止めることなく、リードし続けられるよう、一層の発展を目指してまいります。