研究

【2018~2021年度】全学横断プロジェクト研究「Hyogo Innovative Challenge」事業

研究テーマ

本研究のテーマは、「脳内ストレス顕在化の評価を通じた疾病予防戦略と実装」。学内の複数の専門分野が協力して、基礎医学および臨床医学の両側面から、「脳内のストレスがど のように表れるか」を解明し、それが原因となって発症する病気の予防策を見出すことをめざします。2018年11月7日から12月7日までの期間に学内で共同研究者を募り、2019年1月に共同研究者を採択しました。
2月12日には、キックオフ会議を開催し、プロジェクトが本格始動しました。

テーマ 共同研究責任者(所属、氏名)
脳内ストレスに関与する眼内画像マーカーの探索
~加齢黄斑変性発症との関わり
眼科学 主任教授
五味 文
呼吸制御によるストレス低減の認知神経基盤の解明 生理学
生体機能部門
助教
中村 望
慢性肝疾患におけるサルコペニアと睡眠障害・潜在性脳症・脳内ストレスに関する検討 内科学
(肝・胆・膵科)
准教授
榎本 平之
疼痛脳内ストレスの実体と顕在化メカニズム全容の解明 生理学
神経生理部門
教授
古江 秀昌
内臓知覚過敏に伴う脳内ストレスの分子基盤の解明 解剖学神経科学部門
兵庫医療大学 薬学部
教授
戴 毅

研究チーム

<主任研究者(プロジェクトリーダー)>

  • 兵庫医科大学 内科学(糖尿病・内分泌・代謝科) 主任教授 小山 英則

<サブリーダー(アドバイザー)>

  • 兵庫医科大学 精神科神経科学 主任教授 松永 寿人
  • 兵庫医科大学 解剖学細胞生物部門 主任教授 八木 秀司

<共同研究者>

  • 眼科学 主任教授 五味 文
  • 解剖学 神経科学部門 教授 戴 毅
  • 生理学 生体機能部門 助教 中村 望
  • 内科学(肝・胆・膵科) 准教授 榎本 平之
  • 生理学 神経生理部門 教授 古江 秀昌

研究成果

共同研究者それぞれの学会誌・雑誌等における論文発表や、学会・シンポジウム等における口頭・ポスター発表をご紹介いたします。詳細は、各研究者名をクリックしてご覧ください。

共同研究責任者(所属、氏名)

内科学 主任教授 小山 英則
眼科学 主任教授 五味 文
生理学 神経生理部門 教授 古江 秀昌
解剖学 神経科学部門 教授 戴 毅
内科学 (肝・胆・膵科) 准教授 榎本 平之
生理学 生体機能部門 助教 中村 望

Message

兵庫医科大学 学長 野口 光一

大学主導のプロジェクト「Hyogo Innovative Challenge」を開始することになりました。一つのテーマのもと、兵庫医科大学の各研究者のアイディアを持ち寄り、基礎的及び臨床 的研究を推進するというものです。
本学は、建学の精神にある「人間への幅の広い科学的理解」に則り、長年に亘って医学研究の多くの分野で特徴ある成果を多数上げてまいりました。これらの成果は、最終的にはすべて 人の健康や疾病・病態解明をめざしているものであります。
本プロジェクト研究を大学一丸となって実施することが、本学における医学研究の新たなステージを切り拓き、医学・医療の進歩及び人類の健康に寄与することで社会に還元したいと思 います。

本プロジェクト 研究外部評価者 国立研究開発法人 理化学研究所 渡辺 恭良先生

兵庫医科大学が今回掲げられた「Hyogo Innovative Challenge」は、非常に時宜を得た健康医療イノベーションにつながる試みであり、世界に先駆けたチャレンジとして、学界、 産業界、政官界に大いに歓迎されると思われます。
現代人は、時代とともに質の変わった厳しい脳内ストレスにさらされ、それらが引き金になり未病状態から多種の疾患の発症につながりますが、どの疾患に移行するかは未だ定かではあ りません。総合的な健康度を脳内ストレスの影響度を指標に、基礎・臨床の全研究室が集合してパスウエイを捉える方法を開発すれば、疾患発症につながる部分を解消することが可能と なります。Precision MedicineとPrecision Healthの概念をシームレスにつなぐ一大事業であり、兵庫医大のブランドをさらに高めるチャレンジであると考えます。

本プロジェクト 主任研究者 兵庫医科大学 内科学(糖尿病・内分泌・代謝科) 主任教授 小山 英則

痛み、疲労、睡眠障害などで顕在化する脳内ストレスの本態を解明し、その評価法確立と病気の発症・進行とのかかわり、さらにはこれを制御することにより病気を予防すること を目的とした大型プロジェクトが、基礎・臨床のバランスの取れた心強い共同研究者の参画を得ていよいよスタートします。これらの研究者はそれぞれ学内外研究者と強力なネットワー クを有しています。その意味で、まさに大学の総力を結集できる研究体制が整ったといえます。各研究テーマは、個別にも新しい分野への大いなるチャレンジですが、これらの研究テー マが有機的に統合・連携することにより、世界的にも独自性と創造性にあふれた研究成果がうみだせるものと確信しています。