国際・国内交流
三井 育俊さん
クロアチア・リエカ大学での研究留学報告書
はじめに
2025年3月、私は医学部3年生としてクロアチアのリエカ大学にて3週間の研究留学を行いました。この留学では、SDS-PAGEやウエスタンブロッティング、細胞の培養、蛍光顕微鏡での観察、リアルタイムセルイメジングなど、様々な実験技術を学びました。このレポートでは留学中に行った内容と得られたことについて述べます。
実施内容
●SDS-PAGEとウエスタンブロッティング
SDS-PAGE(Sodium Dodecyl Sulfate-Polyacrylamide Gel Electrophoresis)とは、タンパク質の分離技術で、ウエスタンブロッティングはその後のタンパク質の検出技術です。リエカ大学では、これらの技術を用いてタンパク質の分離と検出を行いました。具体的には、細胞から抽出したタンパク質をSDS-PAGEで分離し、ウエスタンブロッティングにより特定のタンパク質を抗体を用いて検出しました。
●細胞の培養
細胞の培養は、細胞生物学の基礎技術であり、様々な実験において重要な役割を果たします。リエカ大学では、細胞の培養技術を学び、実際に行いました。コンタミネーションなく行うことができました。
●蛍光顕微鏡での観察
蛍光顕微鏡は、細胞内の特定の構造や分子を観察するための強力なツールです。リエカ大学では、蛍光顕微鏡を用いて細胞内のタンパク質や構造を観察しました。特定の蛍光標識を用いることで、細胞内のウイルスタンパクの局在や動態を詳細に観察することができました。日本では扱ったことがなく、貴重な体験でした。
●リアルタイムセルイメジング
リアルタイムセルイメジングは、細胞の動態をリアルタイムで観察する技術です。リエカ大学では、リアルタイムセルイメジングを用いてウイルスに感染した細胞内での各細胞小器官の動き観察しました。これにより、細胞の動態を詳細に解析し、細胞の機能や行動を理解することができました。これも日本では見たことがなく、実際に使用して研究している研究員の方からお話も伺うことができ、いい経験になりました。
この研究留学を通じて、私は最新の実験技術を体験し、実際の研究現場での経験を積むことができました。特に、SDS-PAGEやウエスタンブロッティング、細胞の培養技術に関する知識を深め、蛍光顕微鏡やリアルタイムセルイメジングを用いた細胞観察の技術を向上させることができました。また、リエカ大学の研究者の皆さんとの交流を通じて、国際的な視野を広げることもできました。さらに、最新の実験技術や実際の研究現場を経験することができ、私にとって非常に貴重な経験となりました。最新の実験技術や実際の研究現場での経験を積むことができたことは、今後の研究活動や医学生として大きな財産になると思います。また、国際的な視野を広げることができたことは、将来においても重要な意味を持つと考えています。今後も、この経験を活かして研究活動に励んでいきたいと思います。