学部・大学院

疼痛メカニズム研究講座

寄附講座

本来、痛みは生体へ危険を知らせるための警告信号として重要な働きを担っています。しかしながら、外傷や炎症などが治癒した後も堪え難い痛みが長く続く状態(いわゆる慢性痛)は、生活の質を著しく低下させる原因となります。当疼痛メカニズム研究講座は、急性痛から慢性痛に至る「痛み」のメカニズムを科学的に理解する事を目的に、2022年4月より設立されました。

痛みは主観的なものであり客観的に評価することは困難な場合が多く、また心理的影響など種々の原因で変動しやすい側面があります。私たちは、痛みの実態にアプローチするために形態学や生理学、薬理学、遺伝学的手法を踏まえ、統合的な観点から疼痛研究を推進します。神経の障害や糖尿病に伴う痛みや痺れ、または臓器の炎症に伴う内臓痛など、様々な痛みを研究対象としてその分子メカニズムの解明を目指します。

痛みの克服は医療の根本的な目的の一つであり、未だ世界的にも大変重要な課題であります。痛みに苦しむ患者さんに少しでも早く研究成果を還元する事を目標に、痛みに特化した基礎研究を行って参ります。

講座情報

特任教授
野口 光一(兼任)