薬学部 - 研究室紹介
先端臨床薬剤学
薬剤・薬物動態学分野
薬物は優れた性質をもっていても、そのままでは医療に用いるのが難しい化学物質です。薬物に様々な製剤材料・生体材料を併用し加工することで、副作用を抑えて目的の作用を強めたり、患者様にとって使いやすい性質を与えることができます。例えば、再生医療の実現にも、薬物を分解から守り、患部で長く働かすようにするドラッグデリバリーシステム(DDS)という薬剤の技術が鍵となります。また、新しい剤形や後発薬が臨床において頻用されるようになったことから、それらの特性を知り、患者様に正しく使っていただくことができるよう説明する必要があるため、薬剤師の重要性が高くなっています。DDSや物理化学的性質の特性制御・解析を中心とした薬剤の観点から、患者様に優しく新しい医療の可能性を探っていきたいと考えています。
本研究室の研究テーマは、製剤材料・生体材料を用いて、これまで使えなかった薬や治療を医療に使えるようにすること、より患者さんにとって使いやすい薬剤を開発すること、製剤の特性を知ることによって適切な薬の使い方・説明の方法を検討することです。以下に示すように、幅広い特性を実現しうる高分子を利用した薬剤の開発や様々な環境下での薬剤の物理化学的特性解析を行なっています。
1. 口内炎治療用薬剤の開発
2. 新剤形や後発薬の物理化学的特性の評価
3. 産業生物用DDS製剤の開発
4. 足場材料の物理化学的特性の制御(組織再生に関わる要素間の関連性の検討)
研究室情報
- 講師
- 上田 寛樹