学部・大学院
チーム医療演習(3年次)
学校法人兵庫医科大学は兵庫医科大学に医学部、薬学部、看護学部、リハビリテーション学部を擁し、兵庫医科大学病院を中心にボーダレスな教育をめざしています。
6~7名の学部混成グループに分かれ、専門職としての役割やコミュニケーションの重要性を理解しながら、IPW(多職種連携協働)を駆使して患者さんの問題を解決していきます。現役医師やほかの医療専門職者たちによる模擬カンファレンスが行われるなど、医療現場での連携を体感できる実践的な演習です。
演習スケジュール
1日目
- ガイダンス
- アイスブレイク
- 講義(薬、臨床心理)
- ディスカッション
アイスブレイク
各学部生が自己紹介を行い、コミュニケーションを図ります。
2日目
- 講義
- ディスカッション
3日目
- IRAT(個人試験)
- TRAT(グループ試験)
- フィードバック
- 症例討議
症例討議
提示された仮想症例シナリオをもとにグループ内で討議。それぞれが専門知識を発揮して、病態の解明、治療やケアの方針、生活の質向上のための戦略などを決定します。
4日目
- 多職種連携に係る特別講義
- 症例討議
5日目
- 症例討議
- 発表準備
6日目
- 発表会
発表会
グループ討議で決定した治療方針についてプレゼンテーション。発表後には質疑応答が設けられ、積極的な討論が行われます。
7日目
- 症例解説
- 模擬カンファレンス
- 試験
- 試験解説講義
- 全体講評
模擬カンファレンス
学生が取り組んだ課題を現職の医療専門職者たちならどう判断するのか。医療現場さながらの議論を体感します。
参加学生の声
医学部
- 職種間連携について、ぼんやりとしか考えたことがなかったけれど、症例をとおして、患者さんを軸に連携を取らなければいけないと感じました。
- 他学部生の知識を教えていただくという姿勢を心がけました。
- 座学の授業や本から得た知識だけでは、実際のチーム医療の現場では対応できないと感じました。
- 1年次の合同チュートリアルよりも本格的で現実的な内容でした。
- その患者さんに関わる全職種の人に意見を出してもらえるよう、またそこででた意見をきちんと理解し、患者さんにより良い医療を提供したいです。
薬学部
- 私は薬学部生なので、治療薬の情報を良い点、悪い点ともに他学部生にわかりやすく説明するよう心がけました。
- 症例に対し複数の治療法を考えましたが、どの組み合わせがその患者さんにとって最適か決めるのに苦労しました。
- 全員が患者さんの状態と治療の目的を理解していなければ、ちぐはぐな対応になると感じました。
- 実習を終えている看護学部生とリハビリテーション学部生が特に意見を述べていたため、私も来年学外実習を終えた際にそのように発言できるよう学んでいきたいです。
- 症例シナリオを読んだだけで、自分の職種でできそうなこと、やるべきことがすぐに思いついたことに成長を感じました。
看護学部
- グループ内では、意見をまとめるリーダー的役割を担いました。また、自分が知っていることは、専門の内外に関わらず伝えるようにしました。
- もともと面識がないメンバーばかりでしたが、すぐに仲が深まり、意見がたくさん出る良い雰囲気のグループでした。
- 看護師の視点で患者さんの身体的、精神的、社会的状態をアセスメントし、今後起こりうる危険性を考え、どのようなケアが必要かを、他学部生と意見・情報を交換しながら考えました。
- 1年次の合同チュートリアルと比べて、それぞれがより多くの専門的知識を持って話し合えたので、症例をより理解することができました。
- 患者さんのQOL向上を目指して、看護師だけでない、医師・薬剤師・理学療法士・作業療法士、各分野のアプローチを知ることができました。
リハビリテーション学部
- 討議中は、少しでも分からないことがあればすぐに質問をしたり確認をとったりして、各学部の役割や内容をしっかり理解するよう心がけました。
- ディスカッションの際に、会話を自ら切り出すよう意識しました。
- 他学部生に聞きたい情報が明確で、学部間の連携が取れていると感じました。1年次生の時より、チーム医療を意識しながら取り組めたと思います。
- その患者さんに対して、より良い治療を行いたいと思う気持ちは共通なんだと実感しました。
- 多くの知識・技術を一層身につけ、患者さんを中心に、そのご家族、他職種、地域等と連携し、より良い医療を提供できるようになりたいと感じました。