お知らせ

講演会「本当の豊かさについて」開催 パネリストとして本学の学生2名が参加

トピックス

10月25日(土)に本学会議室で、タイにある「虹の学校」校長の片岡 朋子さんによる講演会が開かれました。「虹の学校」は、ミャンマーとの国境に近い村を拠点に、就学機会のなかった山岳民族の孤児や貧困家庭の子どもたちに教育や生活の支援を行う学習センターです。「虹の学校」の子どもたちのほとんどは無国籍で、さまざまな困難を抱えた厳しい状況にあります。講演では、片岡さん考案のチャートを用い、タイの子どもたちとの交流を通して考える「本当の豊かさ」について、視覚的に確認しながら理解を深めました。講演後に行われた、パネルディスカッションでは、本学ボランティア部の医学部3年生 髙良さんと医学部2年生 渡邉さんが登壇し、片岡さんやシンガーソングライターで本講演会の共催者でもある小野亜里沙さんと意見を交わしました。「自分たちにどのようなことができるのか」「どのようなときに本当の豊かさに気づいたか」といったテーマについて対話が進み、講演会の内容をさらに深める時間となりました。終盤には、小野さんから学生に「なぜ医師を志したのか」と質問があり、それぞれ医師を目指す熱い思いを語りました。参加した学生にとって、本当の豊かさとは何かを見つめなおし、自分自身についても深く考える貴重な機会となりました。

参加した学生の感想

医学部3年 髙良 聡子さん

今回の講演会を通して、虹の学校がある地域の方々の歴史を知り、その地域で無国籍の方が増加した背景や、無国籍であることによって生じる問題などを学びました。自分とは異なる環境で暮らす方々の現状に触れ、多様な生き方や境遇について考える貴重な機会となりました。また、虹の学校や子どもたちのお話を聞く中で「本当の豊かさ」とは何かを考え直し、自分自身を見つめ直すきっかけにもなりました。さらに、パネルディスカッションの中で、「自分とは異なる環境で生きる人たちの存在を知ることの大切さ」についてのお話があり、強く印象に残りました。私も今回の学びを自分の中だけで終わらせず、多くの人と共有していきたいと感じました。

医学部2年 渡邉 理彩子さん

特に印象的だったのは、「本当の豊かさとは何か」というお話です。豊かさとは一見、物質的なものに感じますが、人の心や、日本文化などの「伝統」も豊かさをなす要素なのです。しかし今日ではパンデミックを起こしたコロナウイルスが、人々の心からその豊かさを奪いました。現代では昔に比べ、身近なものの大切さに気づきにくいと思います。だからこそ、私たちは、自分に何が足りていないか、逆に何を持っているのかを考え、工夫することで、自分にとっての豊かさを見つける必要があると感じました。将来私も医師として、人の健康を支える点で社会全体の豊かさに貢献できればと思います。

〈「虹の学校」の詳細については下記よりご覧いただけます。〉