学校法人 兵庫医科大学

環境省「PFASに関する総合研究」(令和6年度)に採択~免疫疾患におけるPFASの免疫抑制および免疫促進影響の解明

研究

兵庫医科大学(所在地:兵庫県西宮市、学長:鈴木 敬一郎)医学部 免疫学 主任教授 黒田 悦史らは、国立環境研究所(所在地:茨城県つくば市、理事長:木本 昌秀)と共同で行う「免疫疾患におけるPFASの免疫抑制および免疫促進影響の解明に向けた実験的検証」において、環境省が実施する「PFASに関する総合研究」(令和6年度)に採択されました。
「PFASに関する総合研究」は、多くの種類が存在するPFASのなかからリスク管理の優先度が高いと考えられる物質(群)を抽出し、その健康リスクを適切に評価するための知見を得ることを目的としています。

事業名

環境省 令和6年度「PFASに関する総合研究」

研究課題名

免疫疾患におけるPFASの免疫抑制および免疫促進影響の解明に向けた実験的検証

研究概要

産業の発展と共にさまざまな化学物質が生み出され、我々の生活レベルの向上に寄与してきた。一方で種々のリスク評価により毒性を有する化学物質も明らかにされており、健康への影響が懸念されている。そのような化合物として近年では有機フッ素化合物の一種であるペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)が注目されている。PFASはコーティング剤や塗料などに含まれている化学物質であるが、毒性と難分解性という特性から現在では規制強化されている。PFASの毒性については発がん性のみならず免疫毒性についても注目されており、特にワクチンの効果の低下を示す「免疫抑制」やアレルギー症状の悪化に関与する「免疫促進」の可能性が示唆されている。しかしながらPFASのリスク評価にはさまざまな問題点も存在する。
本研究では、これまでの報告で明らかとなったPFASのリスク評価の問題点を解消し得る健康有害性評価手法を確立、提案するとともに、PFASによる免疫抑制および免疫促進影響とその免疫学的メカニズム解明を目的とする。

研究期間

2024年(令和6年)~2026年(令和8年)

研究組織名

兵庫医科大学、国立環境研究所

主任研究者

兵庫医科大学 医学部 免疫学
主任教授 黒田 悦史