学校法人 兵庫医科大学

多忙な医師のワーク・ライフ・バランス実現を応援する「在宅勤務制度」を導入 ~放射線科医が自宅で安全に検査画像を診断~

診療

学校法人兵庫医科大学は、兵庫医科大学病院で勤務する医師のワーク・ライフ・バランス実現を推進するため、平成30年4月1日より「在宅勤務制度」を導入します。医師が自宅でも業務を行える環境を整備することで、仕事と家庭の両立をはじめ、子育てを理由とした離職の回避による長期的なキャリア形成を応援します。

導入の背景

働く人々が「仕事と生活の調和」(ワーク・ライフ・バランス)を実現することは、現代社会において大きな課題となっています。それを解決するための一つの手段が「テレワーク」です。政府は、2020年までに「テレワーク導入企業を2012年度比で3倍」「週1日以上終日在宅で就業する雇用型在宅型テレワーカー数を全労働者数の10%以上」とする目標を設定し、テレワークの普及促進に向けた取り組みを進めています。しかし、患者様と直接接しながら診療行為を手がける医師の仕事は在宅で行うことが難しく、これまで医療の世界ではテレワークの導入があまり進んでいませんでした。
一方、兵庫医科大学病院では、近年CT・MRI検査件数が増加したことに伴い、放射線科医一人あたりの読影件数が増加。もしも現在勤務している医師が家庭事情のために休職・離職することになった場合、円滑に業務を行うことが徐々に困難な状況になってきました。そこで、医師が家庭と仕事を両立させながら長く働ける環境を整備するため、学校法人兵庫医科大学では、平成30年4月1日から兵庫医科大学病院で勤務する放射線科医を対象にした「在宅勤務制度」を導入することにしました。

期待される効果

  • 多忙な医師のワーク・ライフ・バランス、家庭と仕事の両立が実現
  • 子育てを理由とした離職の回避、それによる長期的なキャリア形成
  • 療体制が充実(増加傾向にある読影件数にも対応可能に)

在宅勤務制度の対象者

以下の条件をどちらも満たす者

  • 放射線科の教員(医師)または病院助手で、放射線科専門医の資格を有する者
  • 満9歳未満の実養子と同居し、当該子を家庭において養育する必要のある者

※勤務年数は問わず、新たに採用する者も含む。ただし、すでに短時間勤務中の者は除く。
※放射線科のうち、1年度で3名まで。

在宅勤務が可能な期間

【教員(医師)】1週あたり2日(または半日4回)、年間累計52週まで可能。
【病院助手】1年度のうち、所定の期間単位。月単位での在宅勤務の場合は、毎月2回以上の出勤を義務。
※いずれも最長で通算3年以内

在宅勤務者の業務内容

CT、MRI等、検査画像を用いた読影業務

※在宅勤務者の自宅に、読影に必要なネットワーク機器類(セキュアな専用回線、高精細モニターを含むPCシステム等)を用意。通信回線利用料も含めて費用は学校法人側が負担。機器使用時の電気料金のみ在宅勤務者が負担。
※通常の所定労働時間に準じたみなし労働時間制を採用

今後の展開

放射線科での導入効果を見守りながら、将来的には他の診療科についても導入の可能性を検討できればと考えています。また、今後も医師のワーク・ライフ・バランス実現を推進することで、女性医師がさらに活躍できる職場環境の整備など、男女共同参画の取り組み(※下記)も積極的に進めて行きます。

(参考)学校法人兵庫医科大学における男女共同参画に向けた取り組みについて

学校法人兵庫医科大学では、平成26年6月に男女共同参画推進本部および推進室を設置し、「ポジティブアクションの推進」「ワーク・ライフ・バランスの確立」などを基本方針とした様々な取り組みを行っています。以下は一例です。

  • 多職種から成る「育児支援ワーキンググループ」を設置
  • 女性が医師として働き続けるための多面的支援などを行う「女性医師支援プロジェクト」を発足
  • 教職員が安心して仕事と育児を両立できる「院内病児保育室」の開設
  • 医師や看護師など、教職員同士で育児に関する情報を共有する「ママさんパパさん交流会」の実施

また、上記のような施策によって女性管理職を増やす取り組みを進めてきた結果、兵庫医科大学病院では女性管理職が複数名活躍しています(平成30年2月現在)。

本リリースに関するお問い合わせ先

学校法人兵庫医科大学 総務部 広報課

TEL:0798-45-6655(直通)
FAX:0798-45-6219
E-mail:kouhou@hyo-med.ac.jp