大学紹介

学長挨拶

「心に響く医」を胸に、一丸となって

本学は1972年、創立者である森村茂樹氏が掲げた「社会の福祉への奉仕」「人間への深い愛」「人間への幅の広い科学的理解」という建学の精神のもと、医学部のみの単科大学として創立されました。以降、この建学の精神を教育の理念として、人間への深い愛情を持ち、かつ科学的な観察・理解に基づいて、社会への福祉に奉仕できる医師を育成してきました。開学以来4,000名をはるかに超える本学卒業の医師たちは、患者さんに優しい全人的医療を実践できる良医として高い評価を受け、本学の立地する阪神地域を中心に全国の各地域で医療の中核を担っています。また、教育だけでなく、研究や診療の面においても本学は非常に高い評価を受けてきました。

そして開学50周年にあたる2022年4月、兵庫医科大学は兄弟校であった兵庫医療大学と統合し、「医学部」「薬学部」「看護学部」「リハビリテーション学部」の4学部を擁する医系総合大学として新たな一歩を踏み出しました。
 
2007年に兵庫医療大学にて設立された「薬学部」「看護学部」「リハビリテーション学部」では、当初から医療現場において多職種連携の中核を担える質の高い医療人育成を掲げ、兵庫医科大学・病院との緊密な連携のもと、臨床を重視した教育を実践してきました。この度医系総合大学として生まれ変わった新しい兵庫医科大学においては、全学部を通じて定評のある手厚い教育環境を維持しながら、4学部が一体となり、従来から取り組んできたIPE(多職種連携教育)をさらに発展させた「IPW(専門職連携実践)」を遂行できる人材の輩出をめざしていきます。

また、私たちは開学50周年を機に“次の50年”に向けて次の一歩を踏み出すべく、新しい「UI(University Identity)」を策定しました。これは、教職員をはじめ学生や卒業生などが一緒になって本学の社会的な存在価値を一から見つめ直し、「これから兵庫医科大学がめざすべき新たな道」について約半年間もの期間をかけて検討を行ってきたものです。

そうして決定した新しいスローガンが「EMPOWER THE PEOPLE ~心に響く医を、私たちがいるかぎり~」です。教職員が全員でビジョンとして描いた「一人ひとりの人生が豊かな社会」という夢がいつの日か現実のものとなるように、私たちは「心に響く医」を胸に、全員で一丸となって教育・研究・診療・地域貢献に取り組んでいきます。未来へ向けて生まれ変わる新しい兵庫医科大学にぜひご期待ください。

そして、本学の建学の精神やめざしている夢・ビジョンに共感し、人々への愛と真心を持った医師をめざして努力を継続する意欲・情熱にあふれた学生諸君の入学を心から待ち望んでいます。

2022年4月
兵庫医科大学 学長 野口 光一