大学紹介
学長挨拶
「心に響く医」を胸に、一丸となって
本学は2022年、多くの方のお力添えのもと創立50周年を迎えました。1972年に森村茂樹先生によって創設されて以来、建学の精神である「社会の福祉への奉仕」「人間への深い愛」「人間への幅の広い科学的理解」を、医療者養成の使命の根幹として掲げてきました。特に筆頭に謳っている「社会の福祉への奉仕」に重きを置き、人間への深い愛情と科学的な観察・理解力を持って社会への福祉に奉仕できる医師を育成しています。現在、本学卒業の医師たちは、患者さんに優しい全人的医療を実践できる良医として高い評価を受け、京阪神地域を中心に全国の各地域で医療の中核を担っています。また、本学は教育だけでなく、研究や診療の面においても各種ランキング調査をはじめとして、非常に高い評価を受けています。
2007年には、薬学部、看護学部、リハビリテーション学部を持つ兵庫医療大学を神戸市のポートアイランドに開設しました。以降、同一法人2大学の体制で互いに連携しながら両大学とも順調に発展を遂げ、創立50周年の節目に統合しました。これにより、医・薬・看・リハの4学部、西宮・神戸・篠山・梅田の4キャンパスが連携する新しい兵庫医科大学が誕生し、「EMPOWER THE PEOPLE ~心に響く医を、私たちがいるかぎり~」をスローガンに新たなスタートを切りました。また、2026年には最先端の設備を誇る新病院の開院を予定しています。
本学は、学生、受験生、患者さんそして地域の方々にとって、より魅力的な大学になることを目指しています。病気やケガを治すだけでなく、人々に勇気と希望を与え、生きるパワーを湧き出させる、心に響く医療を目標に掲げています。特に教育面では、高い国家試験合格率を維持するのはもちろんのこと、人間性豊かで高い倫理観を持ち、能動的学修と高い目標設定で新しいことにチャレンジできる医療人を育成していく所存です。そのために、学修成果基盤型教育を一層浸透させ、アクティブラーニングを増やし、臨床現場での教育強化に取り組みたいと考えています。すべての学部において、予防から急性期・慢性期、そして看取りにいたるまでをサポートする多職種協働(IPW)を重視し、多職種連携教育(IPE)をさらに充実させます。
大学にとって、高い理想とアカデミズムの堅持・発展は最も重要です。本学は、知の拠点として、教育・研究・診療においてオリジナリティを重視しつつ、未来の医療を担う自律的なプロフェッショナルを養成し、「日本一の医系総合大学」をめざします。
本学の建学の精神とビジョンに共感し、自ら設定した高い目標に向かって努力を継続できる、意欲・情熱にあふれた学生諸君の入学を、心から待ち望んでいます。
2023年4月
兵庫医科大学 学長 鈴木 敬一郎