兵庫医科大学 血液内科Division of Hematology
Department of Internal Medicine
Hyogo College of Medicine

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患者様へのご案内造血幹細胞移植について

兵庫医大病院における造血幹細胞移植について

兵庫医大病院血液内科は、日本造血・免疫細胞療法学会の移植施設認定基準によりカテゴリー1(認定基準の全ての項目を満たす診療科)として認定されています。

年間30~50例の同種移植を行っており、1991年から2023年までの同種移植件数は1473件と、近畿では最大の症例経験を有している施設です(日本における造血細胞移植.2024年度 全国調査報告書.日本造血細胞移植データセンター/日本造血・免疫細胞療法学会)。

造血幹細胞移植には、悪性リンパ腫や多発性骨髄腫を対象とした自家移植と骨髄異形成症候群や急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病などが対象となる同種移植の2つがあります。自家移植とは、患者さん自身の幹細胞を採取、保管しておいて、大量の抗がん剤治療を行った後で戻す、という治療です。自家移植の目的は、大量の抗がん剤治療後の血球回復をサポートするということにあり、治療効果をもたらすものは抗がん剤です。この治療については、CAR-T細胞療法が一般的になるにつれ、行う頻度は少なくなっています。 一方の同種移植は、ヒト(ドナー)の造血幹細胞を移植するというもので、この場合の治療効果は、ドナーのリンパ球が腫瘍細胞を攻撃するという免疫療法の要素が大きいことがわかってきています。同種移植におけるドナーとしては、血縁HLA適合ドナー(兄弟姉妹でHLAが一致している場合)が第一選択ですが、少子化に伴い、見つかることは少なくなってきています。その場合、骨髄バンクドナー、臍帯血、血縁HLA不適合(ハプロ)ドナーが選択肢となります。

当院では、血縁ドナー、骨髄バンクドナー、臍帯血というすべての種類のドナーからの移植が可能です。病気の状態が安定している場合、また比較的年齢の高い患者さんに対しては、移植後の長期的な合併症のリスクが少なく良好なQOLが得られる臍帯血移植を行うことが多くなってきています。また、最近では、70歳以上の患者さんであっても、心臓や腎臓などに問題がなければ臍帯血移植を行っています。

さらに、寛解導入療法でも寛解を得られなかった場合や同種移植を行っても再発された場合など、通常の移植では治癒が難しいと考えられる患者さんに対しては「兵庫医大型ハプロ移植」と呼ばれている、当科で開発した方法による移植を行っています。この移植法は、強い免疫学的抗腫瘍効果が期待できる一方で、重症の移植片対宿主病(GVHD)を含む合併症のリスクも高いため、詳しくご説明したうえで治療を受けられるかどうか決めて頂いています。

当院では、常勤医師のうち4名が造血・免疫細胞療法学会の認定医資格を有しています。また、同学会の専門 造血細胞移植コーディネーター(専門HCTC)資格を有している川口が中心となり、移植前のコーディネートおよび移植後長期フォローアップ外来を行っています。

当院における移植についてご希望あるいはご相談のある患者さんは、現在おかかりの主治医の先生を通じてお問い合わせください。

移植コーディネーターから患者さまへ

移植コーディネーター
川口 眞理子 / 辻 真結

当院では、移植を検討する段階から移植コーディネーターが担当につき、移植を受けるかどうかの治療選択や、ご病状に応じて適切なドナーさんから適切な時期に移植が行えるようにコーディネートさせて頂いています。
移植は大変な治療ですが少しでも安心して治療に臨んで頂けるよう、患者さまご家族さまの治療や生活に関するご心配やお悩みについても移植チームでサポート致しますので、遠慮なくご相談ください。
患者さまに寄り添い、伴走させて頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。