社会医学データサイエンス部門のホームページにようこそ。
社会医学データサイエンス部門は2024年4月に基礎医学系講座として新しく設置されました。
社会医学データサイエンス部門の前身となる臨床疫学は2014年12月に臨床医学系学科目として設置された講座であり、10年間の歴史があります。私は2002年にハーバード大学公衆衛生大学院を卒業して帰国後より、継続して臨床の現場から生み出される臨床研究の実施や、そのための教育・インフラ作りを行ってきました。その中で多くの臓器別専門医と協力して、様々な疾患に対する治療法の比較や患者の予後に関する臨床研究を実施してきました。
私自身は、一方で総合診療医として多様な日常診療における医療の質の評価を行ってきました。その一つが、医原性有害事象や薬剤性有害事象の臨床疫学研究です。臨床医発の臨床研究をより科学的に実施し、報告するための臨床研究スキル教育にも力を入れています。
社会医学データサイエンス部門は学内では基礎医学系講座に分類されますが、実質的には臨床医学系講座として、あらゆる臓器別診療科や学内、学外の医療機関、研究機関、製薬企業、医療系産業と協力して質の高い、科学的な臨床研究を推進します。今日の診療から生まれ、明日の患者さんに還元される臨床研究を共に実施し、発展させる意欲のあるすべての皆さんの参画を歓迎します。
兵庫医科大学 社会医学データサイエンス部門 主任教授 森本 剛
2024年5月13日
2023年6月9日
2022年5月11日
2021年4月23日
2020年4月28日
2020年4月8日
2020年4月1日
2019年10月1日
2019年5月22日
2019年5月8日
2019年4月1日
2019年1月11日
2018年8月20日
2017年5月1日
2016年5月10日
2015年4月23日
臨床疫学とは臨床医学に関連する諸問題について疫学的手法を用いて解決しようとする学問である。当講座は、診療上の意思決定に直結する以下の課題について、人を対象とした医学系研究(臨床研究)を実施している。
また、以下のような課題にも取り組み、本学のみならず、わが国における臨床研究の質の向上を目指している。
一貫して人を対象とする医学系研究(臨床研究)を幅広く実施してきた。特に、医原性有害事象や薬剤性有害事象の臨床疫学研究では、わが国を代表する研究成果を多く発表してきた。また、多くの臓器別専門医と協力して、様々な疾患に対する治療法の比較や患者の予後に関する臨床研究を実施してきた。さらに、臨床医発の臨床研究をより科学的に実施し、報告するための方法論の開発や臨床研究スキル教育にも力を注いでいる。
領域横断的な研究内容の性格上、様々な臓器別診療科や学内、学外の医療機関、研究機関と協力して研究を進めている。そのため、人事交流も盛んであり、また研究場所は学内に留まらない。それらの中でも、本講座が中心となって研究を行い、研究代表者として競争的研究資金を得ている研究領域と、共同研究が中心である研究領域の二つに大別され、そのバランスを取って研究を進めていくことが重要である。これまでのところ、そのバランスはよく保たれており、多くの競争的研究資金も代表者として獲得し、論文のアウトプットも順調である。特に医原性有害事象に関する臨床疫学研究は、国内唯一の研究拠点として国際的にも評価が高い。これらのオリジナルな研究を引き続き発展させていくことに加えて、共同研究や人事交流、臨床研究スキル教育を通じて多くの臨床研究が本講座から発信されることが期待される。