医療を志す若者に開かれた教育機関として、三つの素養を修得した人材を送り出さなければならないと考えています。一つめは、社会が求めるプロフェッショナルな医療人材。二つめは、自ら高い目標を掲げ、その実現に向けて邁進できる人材。三つめは、兵庫医科大学で学んだことに自信と誇りを持ち、地域に愛着を持って医療に携わる人材です。

本学は医学部・薬学部・看護学部・リハビリテーション学部が一体となった医系総合大学として、より実践的なIPE（多職種連携教育）に取り組んできました。昨年度からは兵庫医科大学ささやま医療センターにおいて4学部合同の多職種連携総合臨床実習を実施し、各職種が有機的に結びついたI PW（多職種連携協働）に即応できる人材の養成に努めています。

IPEのほか卒後臨床研修、認定・特定看護師のキャリア支援などを行う臨床教育統括センターをはじめ、医学教育センター、薬学教育センターといった専任の医師・医療専門職者・教育スタッフが学修支援を務める部門を設置しました。これら教育センターは個別指導によって学生一人ひとりを把握し、自主性と積極性を引き出すことで学修者として独り立ちできるようサポートするほか、知識と技能だけではなく医療人に求められる人間性にも目を向け、その習熟の支援を目的としています。

本学の教育システムをとおして、三つの素養を身につけ医療人としての道を究める人材の育成をめざす一方、学生には希望とやりがいを持って学修に取り組み、充実した大学生活を送ってもらいたいと願っています。