血液浄化センター
兵庫医科大学 腎・透析内科の歴史は古く、ほぼ日本の血液透析の歴史にも匹敵します。 当科の前身である人工透析部(室)は、兵庫医科大学の前身・母体となった新武庫川病院に端を発しています。 1972年、兵庫医科大学病院の開設に伴って中央臨床部門である人工透析部が発足し、1号館5階にある現在の透析室を運営してきました。
診療内容
「血液浄化センター」においては、急性腎不全に対する急性血液浄化、慢性腎不全症例に対する新規の維持透析導入、 各種疾患に罹患・合併した維持透析患者の入院透析を中心に、総合的な腎不全/透析診療を行っています。 また、血液透析療法以外にも多岐にわたる疾患を対象に特殊血液浄化療法を実施しています。
ベッド数 |
血液浄化・透析用17床 (移動型透析装置によるベッドサイドでの血液浄化も実施。) |
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スタッフ | 医師14名 看護師10名 臨床工学士2名 |
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診療項目
- 慢性腎不全における腎代替え療法の導入
末期慢性腎不全の腎代替療法として、血液透析・腹膜透析・腎移植があります。 維持血液透析療法の導入、腹膜透析例での血液透析併用による治療効率の補助、 腎移植周術期の血液浄化療法を各診療科と協力して実施しています。
- 維持透析患者の診療
地域の透析施設で維持透析を受けておられる患者が、種々の合併症・疾患に対する一般治療、手術、 インターベンション治療などの目的で入院された場合には、各診療科との連携により、 病態に合わせた至適透析を実施するとともに、安全かつ円滑に治療が進められるように 努めております。(当センターでは原則として外来通院による維持血液透析療法は行っていません。)
- 急性腎障害に対する血液浄化療法
急性腎障害とは、数時間から数日の経過で腎臓の機能が低下する病態です。 急性腎障害の原因は多岐にわたり、発症早期からの迅速な対応が必要です。 そこで急性腎障害により血液浄化療法が必要になった患者を速やかに受け入れ、 病態に応じた適切な血液浄化法を行う体制をとっています。
- 特殊血液浄化療法
従来の治療に抵抗する肝不全、血液疾患、膠原病、神経疾患、炎症性腸疾患、皮膚疾患、敗血症、 動脈硬化性閉塞症、薬物中毒など特殊血液浄化療法(血漿交換療法、血液/血漿吸着療法、LDL吸着、 白血球除去、腹水濾過濃縮)による治療効果が期待されるすべての疾患に積極的に対応しています。