難治性がんや遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療の開発
情報更新日 2023年7月31日
シーズ情報
キーワード
がんウイルス療法、遺伝子細胞治療
分野
遺伝子細胞治療、がん治療
概要
当部門では、難治性がんや遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療の開発研究を行っています。
(1)がんウイルス療法の開発
①抗がんウイルスの開発
• 腫瘍溶解アデノウイルス:悪性中皮腫、骨肉腫など
• 増殖型レトロウイルス:悪性中皮腫、骨肉腫、卵巣がん、胃がん、膵臓がんなど
②抗がんウイルスの新規デリバリー法の開発
(2)遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療法の開発
①先天性表皮水疱症に対する細胞遺伝子治療
②先天性代謝異常症に対する細胞遺伝子治療
(3)細胞の可視化・追跡技術の開発と担がんモデルの作製
①レンチウイルスベクターを用いた細胞標識
②細胞、組織特異的発現システムの開発
③In vivo イメージングで評価可能な転移がんモデルの作製
何が新しいか?
個別化ウイルス療法に繋がる2種類のRRV療法技術を有していること。
また、新たな治療法の開発に繋がる新規デリバリー法を開発していること。
その他、現在、RRV感染性を高め、治療効果を増強する薬剤の探索を行っています。
他の研究に対する優位性は何か?
難治性疾患の治療法開発に役立つ、各種ベクターを設計・構築し、所有している。
また、遺伝子転送・操作技術を生かした遺伝子の強制発現やノックダウンや、In vivo イメージングによる細胞の可視化・追跡技術など当研究室の得意技術を有している。
さらに、国内外の多くの研究室との豊富な共同研究の経験があり、多くの成果を挙げている。
どのような課題の解決に役立つか?
以下の様な有効な治療法が無くアンメットメディカルニーズの高い疾患に対する新たな治療法の開発
- 遠隔転移や腹膜播種を起こした転移性がん
- 遺伝性難病
他への応用・展開の可能性
細胞培養やウイルス産生に有用と思われる技術(企業側)の検証と共同開発が可能と思います。
関連する特許
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関連する論文等
- Enhanced antitumor efficacy of fiber-modified, midkine promoter-regulated oncolytic adenovirus in human malignant mesothelioma. Takagi-Kimura M, Yamano T, Tamamoto A, Okamura N, Okamura H, Hashimoto-Tamaoki T, Tagawa M, Kasahara N, Kubo S. Cancer Sci. 2013 Nov;104(11):1433-9. PMID: 23962292
- Oncolytic virotherapy for osteosarcoma using midkine promoter-regulated adenoviruses. Takagi-Kimura M, Yamano T, Tagawa M, Kubo S. Cancer Gene Ther. 2014 Mar;21(3):126-32. PMID: 24577130
- Highly efficient tumor transduction and antitumor efficacy in experimental human malignant mesothelioma using replicating gibbon ape leukemia virus. Kubo S, Takagi-Kimura M, Logg CR, Kasahara N. Cancer Gene Ther. 2013 Dec;20(12):671-7. PMID: 24201868
- Efficient tumor transduction and antitumor efficacy in experimental human osteosarcoma using retroviral replicating vectors. Kubo S, Takagi-Kimura M, Kasahara N. Cancer Gene Ther. 2019 Feb;26(1-2):41-47. PMID: 30042500
- Dual-vector prodrug activator gene therapy using retroviral replicating vectors. Kubo S, Takagi-Kimura M, Tagawa M, Kasahara N. Cancer Gene Ther. 2019 May;26(5-6):128-135. PMID: 30348946
研究者情報
氏名 | 久保 秀司 |
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所属 | 医学部 先端医学研究所 分子遺伝治療学部門 |
専門分野 | 遺伝子細胞治療、がん治療 |
学内共同研究者 | 福田(園田) 絵観子 |
関連リンク | 講座紹介HP |
企業との協業に何を期待するか?
- 難治性がんに対するウイルス療法や遺伝子細胞治療の研究
- 遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療の研究
- 細胞、組織特異的発現システム
- 遺伝子の強制発現やノックダウン
- 生体内細胞トラッキング技術
- In vivo 発光・蛍光イメージング
- 細胞やウイルスベクターの大量作製技術の開発
本研究の問い合わせ先
兵庫医科大学 大学事務部 研究推進課
E-mail: chizai@hyo-med.ac.jp
Tel: 0798-45-6488