BESThio は pH 7.4 ではチオールを,pH 5.8 ではセレノールを特異的に検出できる非常に面白い特性を持つ蛍光プローブです.酵素反応によりチオールを発生するような人工基質とBESThio を pH 7.4 近傍の緩衝液中で用いれば,簡単に酵素アッセイが実施できます。
一方,pH 5.8 では,BESThio は抗酸化機能を担っているグルタチオンペルオキシダーゼ,チオレドキシン,セレノプロテインPなどのセレノプロテインの解析にも威力を発揮します。
BESH2O2-Ac,BESSo-AM および BESThio は和光純薬工業から現在,市販されています。
これらの研究成果を基に,現在,ポリスルフィド/ポリスルフィド化タンパク質、必須微量金属イオン、活性酸素種 (ROS) のマルチカラーイメージング、近赤外 (NIR) in vivo イメージング、などに利用できる蛍光プローブ,蛍光色素の設計開発を行っています。 |