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災害に対する母子の備えに関する研究や活動

情報更新日 2023年7月31日

シーズ情報

キーワード

災害、女性、母子、家族、備え

分野

母性看護学・助産学

概要

女性や乳幼児は災害時要支援者として位置付けられる。とくに周産期や乳幼児の子育てをしている時期にある女性や子どもは避難することの困難や避難生活における心身の負担が大きい。災害の備えの重要性は日本社会においては周知のことであるが、いつ来るか分からない災害への備えの行動化は容易ではない。特に子育て期にある女性は、日々子どもの世話や家事、仕事と多忙にあり、備えをする時間の確保にも課題があり、かつ、成長過程にある子どもに合わせて備えを更新していくことも大変であり、災害対策を実施しにくい状況がある。そこで、妊娠期や子育て期にある母子や家族を対象に備えに関する思いや実施状況を明らかにし、備えを促進するための研究を行っている。また、国外において戦争や地震などの災害により避難者となった母子とその支援者(看護職や避難所関係者)を対象に、避難生活で健康状態を保つための情報提供を行っている。情報は日本のこれまでの災害に関連して報告された研究やレポート、新聞記事などをもとに作成し、インスタグラム、ホームページ、フェイスブック、紙媒体を用いて発信している。2022年2月では、ウクライナとロシアの戦争から周辺国へ避難した妊婦や子育て期の女性と、周辺国の看護職、避難所支援者を対象とした。2023年2月ガズィアンテプ地震ではトルコとシリアの母子と看護職対象に情報発信している。

何が新しいか?

国外において戦争や地震などの災害により避難者となった母子とその支援者(看護職や避難所関係者)を対象に、避難生活で健康状態を保つための情報提供を行っている。

他の研究に対する優位性は何か?

情報は日本のこれまでの災害に関連して報告された研究やレポート、新聞記事などをもとに作成し、インスタグラム、ホームページ、フェイスブック、紙媒体を用いて発信している。

どのような課題の解決に役立つか?

災害の備えの行動化を促進が期待できる。また、災害発生後間もない時期においても、日本での経験から得られた知見をSNSを通じて国境を問わず迅速に情報提供でき、健康被害を最小にすることに貢献できる。

他への応用・展開の可能性

関連する特許

関連する論文等

  1. 「震災の知恵 ウクライナ避難民に」、神戸新聞、2022年4月17日、朝刊、p.1.
  2. 「被災妊婦の健康被害防げ」、神戸新聞、2023年2月28日、朝刊、p.26.

参考図表

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研究者情報

氏名 田村 康子
所属 看護学部 家族支援看護学
専門分野 母性看護学・助産学
学内共同研究者 西村 明子、川内 惠美子、新名 美佳、片田 千尋、岡本 恵
関連リンク 避難生活をおくる母子と支援者対象の情報HP

企業との協業に何を期待するか?

  • 自助が中心となる時期や災害準備期にSNSを通じた健康を守る情報提供や共有を行うシステム開発
  • 母子や女性を対象とした避難生活への備えとなる健康関連グッズの開発
  • 妊娠期や産後の育児期にある女性のマイナートラブル予防をかねた備えにつながる商品開発
  • 個人レベル、地域レベルにおける災害への備えの行動化を促進するためのプログラム開発
  • 助産師を対象とした災害準備教育に関する研究
  • 地域における日常の中で備えを語り共有する場づくり
  • 災害多発国の看護職との災害に対する母子の備えや災害看護教育に関する共同研究

本研究の問い合わせ先

兵庫医科大学 大学事務部 研究推進課
E-mail: chizai@hyo-med.ac.jp
Tel: 0798-45-6488

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