モロッコにおける産痛緩和ケアに関する助産師基礎教育モデルの開発
情報更新日 2023年7月31日
シーズ情報
キーワード
産痛緩和ケア、助産師、モロッコ、助産師基礎教育、国際看護、国際協力
分野
母性看護学・助産学
概要
モロッコでは非薬物的方法(マッサージなど)による産痛緩和ケアは助産師基礎教育には含まれず、臨床現場において実践されていません。先行研究にてモロッコの助産師を対象とした産痛緩和ケア教育プログラムを開発し、産痛緩和ケアに対する意識向上とケア実践継続の効果を確認しました。一方で個人を対象とした教育プログラムの課題も明らかになり、実践コミュニティとしてのつながりにおける助産師へのアプローチの重要性が示唆されました。そこで、本研究では、産痛緩和ケア実践に関係する助産師や教員、学生の集団を実践コミュニティと捉え、産痛緩和ケアの習得と実践に関する現状と課題を明らかにし、助産師基礎教育における非薬物的方法(マッサージなど)による産痛緩和ケアの習得に関する教育モデルを開発することを目的としています。参加型アクションリサーチの手法を活用し、研究対象者が実践コミュニティを形成する過程も明らかにします。
何が新しいか?
非薬物的方法(マッサージなど)による産痛緩和ケアは助産師基礎教育には含まれず、臨床現場において実践されていないモロッコでの産痛緩和ケアの習得に関する教育モデルの開発。
他の研究に対する優位性は何か?
参加型アクションリサーチの手法を活用し、研究対象者が実践コミュニティを形成する過程も明らかにする点。
どのような課題の解決に役立つか?
産痛緩和は産婦にとってニーズの高いケアであり、このケアの習得を通して、出産ケアの質向上を図るものである。
他への応用・展開の可能性
質の高い助産ケアへの移行に課題をもつ国々へのひとつの支援モデルとなる。
関連する特許
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関連する論文等
- 田村康子、坂下玲子(2018).理論に基づく看護介入研究計画 プログラム開発とその効果評価,看護研究,51(7),710-719.
- W.Alhassani, S.Abouzaj, Y.Tamura, T.Manabe(2016). PREPARATION A LA NAISSANCE- Aide mémoire à l'usage des enseignantes sages-femmes-, Ministère de la Santé de la Royaume du Maroc et Agence Japonaise de Coopération Internationale.(モロッコ保健省とJICAによるガイドライン)
- 田村康子 (2021). フランスにおける出産施設≪maison de naissance≫を訪問して –より自然な妊娠と出産への取り組み-、神戸女子大学看護学部紀要、6、19-24
参考図表
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研究者情報
氏名 | 田村 康子 |
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所属 | 看護学部 家族支援看護学 |
専門分野 | 母性看護学・助産学 |
学内共同研究者 | 谷口 光代 |
関連リンク | ― |
企業との協業に何を期待するか?
- 開発途上国における出産ケアの質の改善に関する、その国の文化的特性を踏まえたプログラム開発
- DX技術を用いた学習環境開発や視聴覚教材の開発
- 開発途上国で使いやすい産痛緩和ケアグッズの開発
本研究の問い合わせ先
兵庫医科大学 大学事務部 研究推進課
E-mail: chizai@hyo-med.ac.jp
Tel: 0798-45-6488