幼児期における家庭内性教育に関する研究
情報更新日 2025年12月26日
シーズ情報
キーワード
包括的セクシュアリティ教育、未就学児、保護者
分野
母性看護、家族看護
概要
近年、子どもたちへの性教育は、大きく変革しようとしている。1990年代には、性感染症や人工妊娠中絶の増加から性教育の必要性が唱えられるようになった。現在の学校での性教育は学習指導要領をもとに4年生頃より段階的に行われるようになっているが、いわゆる「歯止め規定」の影響により、日本の性教育は諸外国に比べて内容や開始時期の面で遅れていると言って過言ではない。一方で、現代社会では子どもたちが多様な健康に直面し、自らのいのちと安全を守る力を育むことが求められている。そのため、子どもの発達段階に応じた包括的性教育を幼児期から実践していく動きが広がりつつある。
「保健師等による幼児等低年齢児の保護者に対する効果的な性教育方法に関する調査研究」(厚生労働省, 2021)によると、幼児を育てる保護者の多くが「性に関する知識を子どもに伝えるべき」と考えているものの、実際に子どもから性に関する質問を受けた際に答えられる保護者は25.6%にとどまっていた。こうした実態からも、性教育は幼児期から日常的に教育していくことが重要であると考えられる。
以上のことから本研究では乳幼児とその保護者に対する性教育についてニーズの調査から、効果的な教育プログラムの開発、評価までを段階的に進めることを目的としている。現在は、神戸市の助成金「大学発アーバンイノベーション神戸」の支援を受け、文献レビューおよび家庭内で性教育を行っている現状と課題について研究を行っている。
本研究の成果は、幼児と家族への性教育のあり方を考えるための基礎研究となることを目指している。
何が新しいか?
家庭内で親がおこなう乳幼児に向けた性教育の研究自体が少ない。また、子どもの性別、成長にあわせた性教育の内容を実施するうえでの親のニーズを具体的に明らかにしたものはほとんどみられない。
他の研究に対する優位性は何か?
本研究は、乳幼児の親に対する性教育についてのニーズの調査から、効果的な教育プログラムの開発、さらに評価までを段階的に行っていく社会実装を目指した研究である。
どのような課題の解決に役立つか?
現代の包括的性教育の流れから社会のニーズ・課題解決に対応した研究であり、意義があると考える。
幼児期からの性教育を定着していくことは「からだ」「いのち」「性行動」「性の多様性」などを自ら自分のこととして受け止め、将来のプレコンセプションにもつながる。
また、親が自信をもって親役割行動としての性教育をできることは親子関係や子どもの精神的健康にも影響を与える可能性もある。
他への応用・展開の可能性
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関連する特許
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関連する論文等
参考図表
研究者情報
| 氏名 | 川内 惠美子 |
|---|---|
| 所属 | 看護学部 家族支援看護学 |
| 専門分野 | 母性看護、家族看護 |
| 学内共同研究者 | 平野 牧子 |
| 関連リンク | ― |
企業との協業に何を期待するか?
本研究は、親が安心して子育てができることに寄与すると考えられる。
従って、教育プログラムの開発や検証に関して、企業や自治体・神戸市との連携を期待したい。
本研究の問い合わせ先
兵庫医科大学 大学事務部 研究推進課
E-mail: chizai@hyo-med.ac.jp
Tel: 0798-45-6488
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