片肺間質性肺炎モデルの作成
情報更新日 2023年7月31日
シーズ情報
キーワード
間質性肺炎、マウス、ブレオマイシン、片肺
分野
呼吸器
概要
特発性間質性肺炎(肺線維症)は、原因不明の慢性炎症と間質の肥厚、線維化を特徴とする、予後不良な疾患です。動物モデルはブレオマイシンの吸入や腹腔内注入を用いて作製されるモデルが一般的です。しかしながら、半数が投与後に死亡してしまう点が実験モデルとしての大きな問題です。そこで我々は、片肺にのみに間質性肺炎を発症するモデルの作製しました。
本講座では同実験モデルを用いた特発性間質性肺炎の病態の解明や治療法開発、及び同手法を応用したその他呼吸器疾患モデルの作製を試行しています。
何が新しいか?
片肺のみに間質性肺炎を発症させる動物モデルであること
他の研究に対する優位性は何か?
本疾患モデルは高い生存率が見込まれるのみでなく、同一個体に健常肺と病的肺を有するため、薬剤等が正常組織及び病的組織に与える影響を同一個体で観察することが可能である。
どのような課題の解決に役立つか?
ブレオマイシン投与モデルでは、死亡率が高く、肺線維症病変が完成する以前にマウスが死亡してしまうため、長期的な観察ができないといった課題がある。
本疾患モデルでは、片肺のみで発症するため、発症後の生存率が高く、上記の課題解決に繋がる。
他への応用・展開の可能性
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関連する特許
特願2022-000925「肺疾患モデル動物」
関連する論文等
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研究者情報
氏名 | 児玉 大志 |
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所属 | 医学部 放射線医学 |
専門分野 | 呼吸器 |
学内共同研究者 | 髙木 治行、平田 豊、山門 亨一郎 |
関連リンク | 研究室HP |
企業との協業に何を期待するか?
- 【創薬研究】間質性肺炎治療薬の候補物質の有効性・安全性の評価への応用
- 【販売】間質性肺炎モデルとしての販売
本研究の問い合わせ先
兵庫医科大学 大学事務部 研究推進課
E-mail: chizai@hyo-med.ac.jp
Tel: 0798-45-6488