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所属研究室:生化学(回答時期:2020年1月〔第5学年〕)
濱崎 重彰さん
研究医コースに応募しようと思った理由は何ですか?

2年生の基礎配属の時に研究が面白いと思ったのがきっかけで応募しました。また、自分で計画をたてて勉強するほうが自分の性格に合っており、3年生から勉強のリズムを作りたかったというのも理由の1つです。

研究医コースに所属してみてどうでしたか?

1年生・2年生の時に勉強した生化学や生理学などの基礎医学が非常に苦手だったのですが、研究医コースに入ってみて研究をしていくうちに基礎医学の重要性を痛感しました。

研究医コースとしての学校での1日の過ごし方を教えて下さい。

講義の有無で多少変わってきますが、生化学教室は朝のスタートが遅く、夜遅くまでするというリズムであったので、朝は比較的ゆっくり過ごしました。日によって全く1日の過ごし方が変わってくるのですが、3年生、4年生のある1日の過ごし方を参考に記しておきます。

研究医コース 学校での1日の過ごし方の例

今どんな研究を行っていますか?

肝炎は肝細胞の炎症により、肝細胞の破壊と再生を繰り返します。この病態が長期間にわたって繰り返されることにより肝臓が硬くなり、肝臓の機能が低下する肝硬変へと移行します。その過程で遺伝子異常をきたし、肝細胞癌が生じてきます。また、炎症が生じると体内で一酸化窒素が産生されることから、これらの過程に一酸化窒素が関与していると考えられ、その関係を研究しています。

配属研究室ではどのように研究を進めていますか?

先生との話し合いや論文などを読み、仮定を立てて研究を進めています。

将来の夢や今後取り組んでみたい研究は何ですか?

研究医コースを経験したあと病院実習を経験し、さらに研究の重要性を痛感しました。
今後は、未だ解明されていないことが多い「代謝領域」の研究に携わっていきたいと考えています。

後輩学生へのメッセージをお願いします。

研究医コースは3年生から研究に携われるため、研究に興味がある人にとっては非常に有益なコースです。勉強の自由度が高いのも利点の1つだと思います。
また、研究への興味の有無に関わらず、基礎医学は研究の他にも臨床医学を病態生理から理解するために非常に重要になってくるので、1年生・2年生の時から基礎医学を疎かにしないことが大事だと思います。


所属研究室:生理学 生体機能部門(回答時期:2018年3月〔第5学年〕)
大岡 裕隆さん
研究医コースに応募しようと思った理由は何ですか?

将来臨床医として働く際、何か困難にぶつかったときに基礎医学の研究を行った経験が活かせるのではないかと考えたことや、在学中に論文を書いてみたかったことが研究医コースに応募した主な理由です。加えて、海外へ留学する場合研究目的で行くことが多いと聞き、在学中に研究を経験していることが留学するときにプラスになるのではないかと考えました。

研究医コースに所属してみてどうでしたか?

実験に充てる時間が増え、学会などに参加し、発表することができたので、とても有意義な時間を過ごすことができました。
学会などに参加して思ったことは、多くの先生が学生に優しかったほか、学生には参加費など費用面の優遇があり、参加しやすい環境が作られていることを知ることができました。

今はどんな研究を行っていますか?

生理学分野の研究を行っています。
生後すぐに呼吸ができるように胎生期の段階で呼吸に関わる神経のシナプス形成が行われています。しかし、胎児は羊水の中におり、肺による呼吸活動は生後にしか行われません。
胎児における自発活動は胎動であり、この活動と同調することにより呼吸に関するシナプス形成が行われているのではないかと考え、胎動と呼吸の関係について調べています。

将来の夢について教えて下さい。

将来は基礎医学を理解している臨床医として働き、何か疑問にぶつかった時にそれについて自分で調べられるような医師を目指したく思います。

後輩学生へのメッセージをお願いします。

実験データから何が分かるのか、自分が導きたいことを証明するためには何が足りないのかなどを考える機会が増え、普段の勉強においてもなぜこの症状が出るのかなど、疑問を持って勉強をする習慣がつきました。
また、学会での発表を経験したことにより、自分の考えをいかに相手に伝えるのか考えるようになりました。発表に対してさまざまな意見もいただき、自分では気付けなかった視点を知ることができ、疑問に対するアプローチの方法が増えたように感じます。
座学形式の授業では先生が主体で、学生は受身でいることが多いですが、実験では自分が主体となり自分で考えて問題を解決することができます。研究医コースでは、普段の授業では学べないことも経験できるので、ぜひ興味のある方は応募してください。