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 本学は建学の精神に則り、社会の福祉に貢献する医師を養成してきました。その一方、大学病院として不治の病を克服する研究も重大な使命と考え、IL-18の発見など大きな成果を挙げてきました。また学生も才能に恵まれ研究者として十分な資質を有する学生も少なくありません。しかしながら情報量が年々増加する医学教育の過密さに流され、研究を縁遠く感じる学生も多いのが現状です。

 そこで基礎講座配属、英語論文講読、医療におけるデータサイエンスなど研究の手ほどきを全学生に対して実施することに加えて、試験や講義出席の負担を減らし学生に十分な時間と自由を与える大胆な研究医コースを設置し、成果をあげています。具体的には3年生からの臨床医学の系統講義(特に各論)は自主学修とし、その代わり全講義録画してネット配信を行います。また医学教育センターでの学修支援を行います。在学中から短期留学可能も可能です。一方、臨床実習は通常通りで卒業も一緒としています。希望者には奨学金も用意し、将来の身分保障も実施します。

 このコースによって平成26年度より2名の定員増が認められましたが、実際には平均4名以上の学生が研究医コースを3年から選択しています。日中から選んだ研究室でじっくり研究できます。5年に進級した段階で、すべての科目に成績がついて単位が認められます。私達はシャペロンのように皆さんが学会デビューを果たすまでの誘導役を担うつもりです。

 学生さんには大海原をヨットで航海するように、研究の楽しさ、自由さを在学中から体験して欲しいと思っています。どうぞ奮って参加してください。