レジデント制度


薬剤師レジデント募集

2026年度「兵庫医科大学病院薬剤師レジデント」の募集を行っています。

詳細は下記URLからご確認ください
薬剤師レジデント 募集ページ

レジデント制度とは?

近年、医療の高度化、多様化が進み、臨床現場で活躍する薬剤師にはジェネラリスト・スペシャリストとしての両面を兼ね備えていることが求められています。
薬剤師レジデント制度は、薬剤業務全般に精通し、チーム医療の中で他の医療従事者を支援することができる薬剤師、また、高度な専門性と臨床能力を備えた薬剤師を育成することを目的としています。働きながら研修を受けることによってその資質や実践力を向上させることで、自身の将来の薬剤師像を形成することができとても有意義な制度であると考えています。

レジデントプログラムの概要

兵庫医科大学病院における薬剤師レジデント制度は、1年ごとの更新制で1年で修了するか、あるいは2年目以降もチャレンジするかを自身で決めることができます。(最大3年まで在籍可能)
プログラムの内容は、調剤に代表される薬剤業務に加えて講義の聴講および専門分野の臨床研修等で構成され、臨床薬剤師として必要な専門知識、技能、態度を身につけることを最終目標としています。
1年目は、「臨床薬剤師総合コース」として多様な薬剤業務を経験することによって特定機能病院における薬剤業務全般を修得し、2年目には「臨床実務実践コース」として薬剤業務を行いながら薬剤管理指導・病棟薬剤業務やチーム医療を中心とした臨床実務を修得し、3年目にはさらに高い専門性を意識した臨床実務を修得するコースへと進むことができます。
レジデントの評価は、業務への対応や処理能力をもとに判定するとともに、個人毎のテーマによる発表や報告書をもって1年毎に評価し修了証書が交付されます。

2023年度薬剤師レジデント修了証書 授与
※(中央)薬剤部長、(左右)薬剤師レジデント
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レジデント研修に関するQ&A

Q.研修の特徴は何ですか?

A.当院の薬剤師レジデント制度の特徴として1年目は、臨床薬剤師総合コースとして薬剤部の全ての部署に従事して薬剤師業務を修得していきます。薬剤部内の全ての部署における業務を経験するのでやる気さえあれば1年で薬剤師としての技能を飛躍的に伸ばすことができます。
また業務研修とは別に各自が研究テーマを持ち1年ごとにまとめて報告します。
2年目以降は薬剤師業務を行いながら薬剤管理指導やチーム医療を中心とした臨床実務を修得し、3年目はさらに専門性を意識した臨床実務を修得するコースとなっています。2年目以降も1年目と同様に研究発表を必須としています。
給与が付与されているため、実働の70%は業務に従事し研修時間は30%となります。

Q.研修カリキュラムはどのようになっていますか?

A.1年目のカリキュラムは全部署をスケジュールに沿って回ります。2年目以降は調剤業務研修および希望病棟での臨床実務研修を行い、チーム医療の実践などより専門性を意識したカリキュラムになっています。
また、研修カリキュラムは厚生労働省から公表されている「薬剤師臨床研修ガイドライン」に準拠しながら、当院の特色を活かせるように作成しています。


薬剤師レジデント研修スケジュール例(1年目)

薬剤師レジデント研修スケジュール例(2・3年目)

Q.指導体制はどのようになっていますか?

A. レジデント研修責任者を配置し、レジデント研修全般を管理します。また、業務、研究及び講義それぞれに指導・担当者を配置し、指導を行います。
業務研修においては各部署の薬剤師がその部署における薬剤師業務を指導する体制をとっており、薬剤部全員体制でレジデントへの指導を行っています。
またレジデントにはサポーターが1名以上付いており、業務研修や臨床研究に対する相談やアドバイスができる体制をとっています。


薬剤部長、レジデントワーキングメンバーと薬剤師レジデント
※(前列右)薬剤部長、(前列中央・左)薬剤師レジデント、(後列)レジデントワーキングメンバー

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Q.講義内容にはどのようなものがありますか?

A. 各部署による業務に関わる講義や接遇、チーム医療に関する講義があります。
また、認定・専門薬剤師が多く在籍しており、レジデントを対象に各専門資格の紹介講義も行っています。

兵庫医科大学病院薬剤部、認定・専門薬剤師一覧

Q.宿直業務はありますか?

A.基本的に宿直業務はありません。しかし、2年目以降で本人の希望があれば実施することも可能です。

Q.臨床研究の研修について教えてください。

A.臨床研究は患者さんの治療に貢献できるだけではなく、薬剤師自身のキャリアアップに大きく役立ちます。また、「薬剤師臨床研修ガイドライン」でも研究の実施が推奨されており、当院では研修1年目より臨床研究を行うことを必須としています。
薬剤師レジデントフォーラムで発表することを目的としていますが、研究の内容によっては学会で発表することも可能です。

日本薬剤師レジデント制度研究会が主催する学術集会。日本全国のレジデントが年間を通して研究した内容を発表している。
左から)薬剤次長、薬剤部長、薬剤師レジデント、薬剤師レジデント、薬剤課長

Q.研究発表はどのように行っていきますか。

A.レジデントには研究指導者やサポーター薬剤師が付いて、発表に関するサポートを随時行っています。
また、業務研修における「業務研修報告会」や「症例発表会」を開催しており、発表資料作成や発表に関するノウハウを修得できる体制を整えています。

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Q.「専門性を意識した」とありますが、希望の分野があればその分野で研修を行えますか?

A.2年目以降は、基本的に希望する部署で重点的に専門性を高めながら業務を行えます。

Q.「チーム医療を中心とした臨床業務」では具体的にどのようなことをしますか?

A.実際に各チーム医療のカンファレンスなどに参加し、薬剤師がチーム医療の中でどのように貢献しているかを学ぶとともに、担当患者を持ち、実際にチーム医療に参画する機会を設けています。
また、近隣の保険薬局とも連携し、在宅研修に携わる機会を設けており、研修プログラムの充実を図っています。

Q.過去のレジデント研修生の進路は?

A.多くは当院の職員として活躍しています。その他、他の病院に就職した方や他施設のレジデントになった方もいます。また、大学での教員になった方もいます。



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Q.レジデント研修を受けるにあたり準備しておくことはありますか?

A.1年間で多くのことを経験し勉強するために、それを身につけるのは自分の努力次第です。したがって、個々の研修を受ける前からそれを実践するための基礎知識の自学自習が大切です。
モチベーションを高くもってレジデント期間を有意義に過ごすことで薬剤師としての知識・技能・態度は飛躍的に伸びることでしょう。




レジデント卒業生の声
<2010年度薬剤師レジデント>
田久保 慎吾



〇レジデント研修を受けようと思った理由

私は学生時代から病院薬剤師、また臨床研究に対して興味があったため、漠然と大学病院への進路を考えていました。私は2010年に大学院を卒業しましたが、当時の薬剤師レジデント制度は今と比べると目新しい制度であったことから、その制度に興味を示したことがきっかけとなりました。
大学病院で1年目からしっかりした研修カリキュラムを受けられること、またそのカリキュラムに臨床研究に対するサポート体制があるということで当院のレジデントを志望しました。

〇レジデント研修を経験して良かったこと

1年間で薬剤部のすべての部署をまわることができ、薬剤部全体の業務を早い段 階で把握することができたこと、また各チーム医療のカンファレンスに参加させていただけたことで、私は感染制御・抗菌薬適正使用チーム(ICT・AST)に興味 を持つことができました。 レジデント修了後もカンファレンスには継続して参加することができ、先輩先生方のサポートにて臨床研究・学会発表も行うことができました。現在は抗菌化学療法認定薬剤師の資格を取得し、ICT・ASTの一員として活動しています。

〇レジデント研修を検討している方へのメッセージ

当薬剤部ではレジデントワーキンググループを設置しており、メンバーを中心にレジデント生の研修をしっかりサポートしています。臨床研究に興味がある、チーム医療に興味があるという方は早い段階で経験することができますので、少しでも興味があれば当院での薬剤師レジデントプログラムを卒後研修の場として選択していただけると幸いです。

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<2023年度薬剤師レジデント>
大汐 健太

〇レジデント研修を受けようと思った理由

 私がレジデント研修を受けようと思ったのは、薬剤師一年目という早い時期から幅広い薬剤師業務を経験することができると考えたからです。レジデント研修を行うことで多くの薬学的知識やスキル、薬剤師としての考え方を学ぶことができると考え、レジデント研修を希望しました。

〇レジデント研修を経験して良かったこと

 レジデント研修を経験して良かったことは、病院薬剤師の業務全般や臨床研究を経験できたことです。一年間のレジデント研修を通じて薬剤師としての知識面や技術面だけでなく、人前で話す能力やコミュニケーション能力の向上など、一人の人間として大きく成長させていただきました。
今後もレジデント研修で得た経験をさらに深めることができるよう日々邁進しています。

〇レジデント研修を検討している方へのメッセージ

現在レジデント研修を検討されている方の中には今後の進路に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今後どのような道に進むとしても、病院薬剤師の業務全般や臨床研究を経験することのできるレジデント研修は間違いなく自分の成長につながります。レジデント研修を通じて、目標とする薬剤師像を明確にしていくのも一つの選択肢だと思います。

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<2023年度薬剤師レジデント>

森山 哲志

〇レジデント研修を受けようと思った理由

 私が当院のレジデント研修を受けようと思った理由は、大学病院で1年をかけて全部署の業務を経験することができ、薬剤師としての基本的な知識やスキルを習得できることが魅力的であると考えたためです。
また、臨床研究にも携わることができ、臨床研究を通しても患者さんに貢献できると考えたためです。

〇レジデント研修を経験して良かったこと

 手厚いサポートを受けながら業務研修を行い、様々な知識やスキル得ることができました。
また、臨床研究では研究方法はもとより様々なものの考え方を取得することができました。当院でレジデント研修を経験することができて良かったと実感しています。研修終了後もまだまだ学ぶことがたくさんあり、現在はレジデント研修で得た知識やスキルを武器に専門薬剤師を目指しています。

〇レジデント研修を検討している方へのメッセージ

就職先を病院か薬局で迷っている薬学生の方は多くいるかと思います。もし少しでも病院薬剤師に興味があるのであれば、レジデント研修で様々な経験をしていくなかで、理想の将来像を考えてみてはいかがでしょうか。
研修修了後にどの道を選択したとしても、レジデント研修で得た知識やスキルは今後の薬剤師人生の礎になると思います。

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