医学部医学科
資料請求
情報の公表
図書館
兵庫医科大学医学会

病理学(病理診断部門)/病院病理部

講座(部署)紹介

実験病理学的な研究と人体病理学的な研究の両方を行っている。実験病理学的な研究としては、炎症性疾患の発症機構を含む病態解明、癌に対する免疫療法や化学療法を応用した治療法の開発などがある。人体病理に関する研究としては、日常的に行っている各種臓器の病理診断業務と関連し、各種疾患における分子病理学的手法を用いた病態解明を行っている。

研究の現状

概要
インターロイキン18による癌の免疫療法の開発やepigenetic modifierによる腫瘍の治療法の開発、疾患特異的G蛋白質共役型受容体のスクリーニング法および関連ペプチド調整法の開発などの基礎的な研究を行うとともに、消化管に発生する間葉系腫瘍であるGastrointestinal stromal tumor (GIST)の発生機序についての研究を行っている。また、肝胆膵の腫瘍・口腔領域の腫瘍・循環器疾患・肺癌・軟部腫瘍・血液疾患の病態の分子病理学的な解析にも力を入れている。


主題
  1. インターロイキン18による癌の免疫療法の開発:
    様々な生物作用を持つサイトカインであるIL-18を利用した癌治療法の開発を目指すと共に、癌の転移を抑制する因子の同定を行っている。
  2. epigenetic modifierによる腫瘍の治療法の開発:
    ヒト悪性腫瘍ではDNAのメチル化やヒストンのアセチル化といったepigenetic eventに異常が生じており、このことが発癌や浸潤・転移に深く関わっていることが報告されている。種々の薬剤を用い、ヒト悪性腫瘍におけるepigenetic eventを制御し、現在行われている各種療法の奏効率を上げ、術後再発や転移を抑制することを目的とした研究を行っている。
  3. 疾患特異的G蛋白質共役型受容体のスクリーニング法および関連ペプチド調整法の開発:
    膠原病患者の治療を目標に、患者の自己抗原認識T細胞の検出法と患者のマクロファージによる自己抗原認識T細胞の認識強化ペプチド製剤の開発を進めている。
  4. 消化管運動の病態生理の解析とGISTを中心とした消化管間葉系腫瘍の病態解析:
    GISTにおいて、c-kit遺伝子の細胞外ドメイン(exon 9)に新たなタイプの変異を見つけ、この新規変異が従来のexon 9の変異と比較し、分子標的薬イマチニブおよびニロチニブに対してより感受性が高いことを明らかにしてきた。また、GISTにおいては低頻度ながらc-kit遺伝子の細胞外ドメインのexon 8にも変異が認められ、その患者は分子標的薬イマチニブおよびニロチニブに対して感受性を示し、胃以外に発生しやすく、転移の頻度が高い傾向を示すことを明らかにした。このように、GISTにおける遺伝子変異の正確な把握は、患者の治療方針決定に重要な指標となる。
  5. 肝胆膵の腫瘍・口腔領域の腫瘍・循環器疾患・肺癌・軟部腫瘍・血液疾患の病態の形態的・分子病理学的手法を用いた検索:
    肝腫瘍における肝細胞・胆管細胞への二方向性分化の機構の解明や冠動脈病変の各種血管内イメージング画像と実際の病理学的所見の対比、各種骨軟部腫瘍における融合遺伝子検索の病理診断への応用などについて研究を行っている。肺癌の融合遺伝子や血液疾患の病態についても検索している。


自己評価・点検及び将来の展望
病理学が扱う疾患や病態解析の範囲は多岐に亘っており、各研究者がそれぞれの研究領域で成果を挙げている。それぞれの研究領域を有機的に結び付けることにより、基礎的研究による病態解明と臨床病理学的研究を融合させたような新たな研究が行えるように努めたい。その結果として疾患の診断法や治療法の開発・創薬へと結びつけていきたい。

 研究内容・専門分野

廣田 誠一 主任教授
廣田 誠一 主任教授
責任者| 廣田 誠一(主任教授)
専門分野:消化管の病理
教授| 中正 恵二
講師| 山田 直子
松田 育雄
井出 良浩
中込 奈美
山根木 康嗣
TEL| 0798-45-6667
FAX| 0798-45-6671

兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

Copyright(c) Hyogo College Of Medicine.All Rights Reserved.