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兵庫医科大学医学会

医療情報学

講座(部署)紹介

当講座は医療情報学に関する教育研究を担当している。
医療分野では近年になって急速にICT化が進行しており、今まさに大きな変革の時を迎えている。医療ICTはまだまだ発展途上であり、医療情報の取扱い、医療情報を取り扱う情報システムのあり方、医療情報の取扱いと関連する情報システムに関する法制度は日々変化、進化している。本講座では医療情報の基本的な考え方、関連する情報通信技術、情報セキュリティ、医療情報システムの企画や運用、関連法制度の最新動向についての授業科目を担当している。
本講座の責任者は本法人全体の情報通信環境を統括する情報センターの、特に西宮キャンパス全体の情報通信基盤と兵庫医科大学病院の医療情報システムを統括する副センター長を兼任している。医科大学と大学病院における実際の情報通信システム、医療情報システムの企画・運用を通じた、実践的な教育研究を展開している。

研究の現状

概要

情報センター業務の一貫として本学の情報通信基盤と本院の医療情報システムの整備運用を統括しており、研究テーマについても主に本学、本院における情報通信環境整備と情報通信技術による課題解決に関連したテーマを多く扱う。未だ大きく発展、進化を続ける情報通信技術は良くも悪くも社会に大きな影響を及ぼしている。医療情報分野では特に機微性の高い情報を扱う機会が多く、医療情報の利活用と個人上保護等の情報セキュリティの両立は重要な研究テーマである。

主題

  1. 病院情報システムの整備、運用に関する研究
    電子カルテ等の病院情報システムは大規模病院には今や必要不可欠なシステムとなっている。一方で、病院情報システムを長期運用するための継続的な更新、情報通信技術の進歩や医療を取り巻く社会情勢の変化、法制度の改正に対応するためのシステム拡充は不可避である。病院情報システムの整備、運用において、事業継続性やコスト面で臨床現場、病院経営への影響を抑制しつつ、迅速かつ効率的に整備、運用を実施するための方法論の確立を目指す。
  2. 医科大学と大学病院における情報通信基盤の整備、運用に関する研究
    附属病院を擁する医科大学においては、学術研究のための開かれた情報通信ネットワークと診療支援のための閉じた情報通信ネットワークを共存させる必要がある。教育研究と臨床業務への利便性を確保しつつ安全な医療情報の管理と利活用を実現するための高いセキュリティを兼ね備えた情報通信環境の設計、構築、維持、発展と運用管理の方法論の確立を目指す。
  3. 病院情報システムに蓄積された情報の二次利用に関する研究
    電子カルテ等の病院情報システムに蓄積される診療情報は、同時に病院の経営、運営状況の記録の集積とも考えることができる。病院情報システムに蓄積された様々な情報から、病院の経営状況や医療安全等の医療の質を的確に評価するための分析手法や評価指標の確立を目指す。
  4. 病院内職員教育のためのe-learningシステムに関する研究
    近年、医療の質の維持、向上のため、医療職者の教育研修はより一層の充実が求められている。しかし、医療職者は総じて多忙であり、教育研修のための時間を確保するのは難しい。各自が勤務の合間に各自のペースで効率よく学習をすすめるためのe-learningシステムの研究開発を進めている。
  5. 医療におけるスマートデバイスの利活用に関する研究
    スマートフォン、タブレット等のスマートデバイスは社会のコミュニケーションの様相を根本的に変容させつつある。近年では、スマートグラス等の装着型スマートデバイスも商品として普及しつつあり、情報端末のユーザインタフェースは大きなパラダイムシフトを迎えつつある。医療業務におけるスマートデバイスの利活用や新たなコミュニケーションシステムについて研究を進めている。
  6. 地域医療連携システムに関する研究
    政府の方針として地域包括ケアシステム構築が推進されている現状において、地域の医療機関の連携が重要性を増している。医療機関の連携において診療情報の共有と円滑なコミュニケーションの支援は必要不可欠である。地域医療連携システムの構築と運用についての方法論の確立を目指す。
  7. 訪問看護におけるケア情報共有に関する研究
    地域包括システムの推進に伴い、訪問看護の重要性も増している。訪問看護では居住環境に関わる留意事項など診療情報以外にも看護師間で共有すべき個別性の高いケア情報が多い。しかし、訪問看護師は多忙であり、情報共有は手書きメモや口頭での申し送りで済まされているのが現状である。スマートデバイス等の広く普及した情報通信技術の活用による、訪問看護における簡便、低コストかつ効率的なケア情報共有の実現を目指す。
  8. 遠隔医療におけるコミュニケーションに関する研究
    遠隔医療は古くから研究が行われているが、情報通信技術の発展と情報通信基盤の拡充により近年になって急速に実用化が進んでいる。遠隔医療ではあらゆる情報伝達に必ず情報通信システムが介在する。直接の対面診療と比較してコミュニケーション上の制限が多く、診療プロセスにも少なからず影響していると考えられる。遠隔医療における、情報通信システムを介在するコミュニケーションについての分析を通して、情報通信技術の特徴を活かした効率的、効果的な遠隔医療のあり方を探る。

自己評価・点検及び将来の展望

現責任者の堀謙太は平成28年9月に准教授として着任した。平成29年3月の前責任者の宮本正喜(現、兵庫医科大学名誉教授)の定年退職に伴い、平成29年4月から本講座を引き継いだ。平成29年現在、スタッフは堀准教授1名のみで、新体制の構築と教育研究環境の整備を進めている段階である。並行して本法人全体の情報通信環境、特に西宮キャンパス全体の情報通信基盤と兵庫医科大学病院の医療情報システムの統括業務も担当するため、教育研究に割ける時間と労力は限られている。しかし、医療情報学はまだまだ発展途上の分野であり、実際の医療情報システムの企画・運用を通じて得られる知見や業務課題の解決に向けた努力を学術研究に昇華させ、兵庫医科大学病院の業務改善に貢献するとともに、医療情報学分野全体の発展に寄与するべく、他講座、病院診療部門、事務部門、また、他大学や他病院とも連携して多くの研究成果を広く世の中に発信していきたいと考えている。

責任者| 堀 謙太(准教授)
専門分野:医療情報学、情報システム学
TEL| 0798-45-6735
FAX| 0798-45-6734

兵庫医科大学 〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町1番1号 TEL:0798-45-6111 (代)

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