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兵庫医科大学医学会

外科学(乳腺・内分泌外科)

講座(部署)紹介

  1. 乳癌の薬物療法
    乳癌において薬物療法は再発を減少させるだけでなく、再発後の生存期間も有意に延長させることから、化学療法、ホルモン療法、癌細胞に対して特異的に作用する分子標的薬をどのように用いていくのか、重要な課題である。治験や臨床試験に参加して最新の治療を導入すると同時に、予後因子や薬物療法の感受性に関する研究を行っている。また、イメージングによる感受性の早期診断や、血清サイトカイン、血漿中の腫瘍由来DNA(ctDNA)を用いた薬剤感受性診断法の開発も目指している。
  2. 遺伝性乳癌・卵巣癌
    乳癌の約1割は遺伝子の変異による遺伝性乳癌・卵巣癌であり、臨床遺伝部と協力して遺伝子診断や、保因者のマネージメントを行っている。特にBRCA1, BRCA2変異保因者では乳癌だけでなく卵巣癌のリスクも高く、婦人科と協力して卵巣癌のマネージメントを行っている。さらに、卵巣・卵管の予防的切除はすでに実施しており、乳房の予防切除も実施できる体制を整えている。

研究の現状

概要

乳癌はエストロゲン受容体(ER), HER2, Ki67の発現状況によってサブタイプに分類され、治療法が決定されている。そこで、それぞれのサブタイプの発生に影響する因子の同定と、サブタイプを規定する因子の解明、薬剤抵抗性のメカニズムを解明することを主な研究テーマとしている。さらに、薬剤感受性の早期診断を目指してイメージングや血液中の腫瘍由来DNA(ctDNA)の解析も行っている。

主題

具体的には、1)乳癌の予後に関与するリスクファクターの同定、2)乳癌の発生や進展にかかわる活性化シグナルの同定、3)乳癌の薬剤感受性の早期診断法の確立、4)乳癌の治療における免疫応答の関与の解明、に関して研究を行っている。乳癌はER、HER2、Ki67によってサブタイプに分類される。そして、それぞれのサブタイプごとに増殖マーカー、骨代謝マーカー、FDG-PETにおけるSUVmax値の予後因子の同定、さらに乳癌局所におけるリンパ球浸潤、血中のサイトカインと予後、治療効果の相関を検討している。

自己評価・点検及び将来の展望

  1. プロゲステロン受容体(PgR)、増殖マーカーであるgemininが、ER+/HER2-乳癌の有意な予後因子となることを明らかとし、論文に掲載された。さらに、術前の骨代謝マーカーである1CTPは、閉経後乳癌の予後因子となることを見出し、論文発表した。術前のFDG-PET検査におけるSUVmax値が、有意な予後因子なることも明らかにし、論文投稿した。
  2. ER+/HER2-乳癌のうち、Ki67発現の高いluminal B乳癌に関与する増殖因子シグナルが、MAPK経路ではなく、PI3K/Akt/mTOR経路であることを示し、すでに論文発表している。現在、MAPK経路、PI3K/Akt/mTOR経路の活性化を明らかにし、論文投稿した。
  3. FDG-PET検査の臨床的意義を明らかにするため、術前化学療法を行った症例を対象に、術前のSUVmax値と治療効果の相関を検討している。また、化学療法施行後のSUVmax値の変化が、早期の感受性予測因子として有用かどうか、検討を行っている。
  4. 免疫応答の指標として、乳癌局所におけるリンパ球浸潤ならびに血液中のリンパ球数、好中球・リンパ球数の比が予後あるいは化学療法の治療効果と相関するかどうか、検討している。さらに血清中のサイトカイン(IL-18, RANTES)を測定し、臨床的意義の解明を行っている。

    本年度もさらに研究を進展させ、より有効な予後、感受性診断法の開発を目指したい。

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三好 康雄 教授
責任者| 三好 康雄(教授)
専門分野:乳腺外科、薬物療法
准教授| 荒木 和浩
TEL| 0798-45-6374
TEL| 0798-45-6374
FAX| 0798-45-6373

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