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会長挨拶
第38回 日本慢性疼痛学会の開催に向けて


 
兵庫医科大学ペインクリニック部スタッフ一同
第38回日本慢性疼痛学会を、「慢性疼痛の系統的治療」のテーマのもとに、2009年2月27日(金)、28日(土)の両日、神戸市の神戸国際会議場において開催させていただきます。  本学会は、医療従事者のみならず慢性疼痛に関わるすべての分野の人々が集まり、慢性疼痛の解決を目指す学際的な会として、1982年に発足しております。その後、先輩諸氏により培われた30年近い歴史を有しており、疼痛治療に関して多大なる功績を果たしてきました。しかし、本邦の慢性疼痛治療を取り巻く状況は、未だ不十分と言わざるを得ないのが現状です。慢性疼痛を構成する要因は極めて多彩であり、複雑な病態を身体的にも、心理社会的にも総体として捉え、単に疼痛疾患として診るのではなく、慢性疼痛を抱える患者を対象と考える必要があります。
がん疼痛の緩和医療において、“トータルペイン”と言った言葉がしばしば用いられますが、慢性疼痛の治療に従事する者にとっては、様々な要因を有して痛み訴える、患者そのものを対象として考えるわけですから、“トータルペイン”といった概念が特別な意味は持たない訳です。ところが、依然として、慢性疼痛を部分的な身体的な要因からのみ捉える傾向は一部に続いており、あたかも特殊な疾患のように取り扱われていることすらあります。本学会のテーマを「慢性疼痛の系統的治療」とさせていただいた理由は、慢性疼痛の複雑な病態に対応した、多様なアプローチを適切に行うためには、身体的な要素ならびに心理社会的な要素を含む、系統的な治療が不可欠と考えたからです。そのためには、疼痛治療に対する集学的な診療体制の確立が必要となります。そして、系統的な慢性疼痛治療に関わるシステム作りも本学会に課せられた大きな責務と考えています。そして、そのシステムでは、順序立てたアプローチを可能とする、様々な領域の専門家が有機的に関わりあった活動を可能にすることが重要となります。
本学会では、慢性疼痛に対する系統的な治療について、様々な視点から論じていただき、本邦における慢性疼痛治療の質の向上を目指したいと考えています。二日間にわたって、各種講演、シンポジウム、パネルディスカッション、ワークショップならびに一般演題の発表などを予定しています。学会場へのアクセスには、新幹線、関西空港、大阪空港を経由するルート以外に、学会場とは目と鼻の先の場所に神戸空港が開港しています。神戸空港へは羽田・札幌(新千歳)・沖縄(那覇)・仙台・鹿児島・石垣などの路線が就航しており、学会場へのアクセスは一段と便利になっています。
私達の教室は2005年4月にペインクリニック部として開設して、独立して疼痛に対する集学的医療を担うべく活動も3年が過ぎましたが、まだまだ発展途上の状態です。教室員一同、会員の皆様のご期待にそえますように、鋭意準備を進めております。多数の会員の方々のご参加を心よりお待ち申し上げます。
 

 
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