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科目一覧へ戻る | 2025/03/05 現在 |
科目名/Course title | 医学物理/Medical Physics |
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担当教員(所属)/Instructor |
【責任者/担当者】 〔物 理 学〕 福田 昭 教授 |
授業科目区分/Category | 一般教養科目 |
授業種別/Type of class | 講義科目 |
時間割コード/Registration Code | T10090 |
開講学期/Semester | 授業計画参照 |
開講曜限/Class period | 授業計画参照 |
対象所属/Eligible Faculty | 医学部医学科/Faculty of MedicineFaculty Department of Medicine |
対象学年/Eligible grade | 1年 |
単位数/Credits | 1.5 |
教室/Classroom | 授業計画参照 |
連絡先/Contact | |
オフィスアワー/Office hours |
更新日/Date of renewal | 2025/01/07 |
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教育目標 /Educational Goals |
【目的】 ・医療機器の取り扱いやライフサイエンスにおいて、物理的な知識の修得は必須であることを理解する。 ・力学・電磁気学・流体力学・熱力学・統計力学の基本法則を理解する。 ・原子・原子核の成り立ち、X線、放射線の種類と性質、量子力学の基礎、磁気共鳴・磁気共鳴イメージング(MRI)の原理について理解する。 ・物理学を通して、科学的・論理的な思考方法や精度の高い定量的な解析方法を身につけ、日常生活のみならず医学やライフサイエンスに応用する。 ・近年深刻な問題となっている医療事故の原因となり得る不適切な医療行為や医療機器の誤操作等を未然に防止するためには、自然現象や医療機器の取り扱いを原理から理解しておくことは必須であることを理解する。 【科目キーワード】 物理学(physics)、単位(unit)、物理数学(physical mathematics)、力学(mechanics)、電磁気学(electromagnetics)、電磁波(electromagnetic wave)、光学(optics)、流体力学(fluid mechanics)、熱力学(thermodynamics)、統計力学(statistical mechanics)、原子(atom)、原子核(nucleus)、X線(X-ray)、放射線(radiation)、量子力学(quantum physics)、医療機器(medical equipment)、リハビリテーション機器(rehabilitation equipment)、バイタルサイン(vital signs)、筋肉や骨にかかる力(forces on muscles and bones)、膜電位(membrane potential)、興奮の伝導(conduction of excitation)、心電図(electrocardiogram)、人体における電流の影響(effect of electric current on the human body)、胃カメラ(gastroscope)、ランベルトの法則(Lambert’s law)、血圧(blood pressure)、点滴(intravenous drip)、減圧症(decompression sickness)、高山病(altitude sickness)、ハーゲン・ポアズイユの法則 (Hagen-Poisuille’s law)、体循環(systemic circulation)、人体からの放射(radiation from human body)、サーモグラフィ(thermography)、X線CT(X-ray Computed Tomography)、放射線による人体への影響(effects of radiation on human body)、最大許容線量 (maximum allowable dose)、放射線治療(radiation therapy)、シンチグラフィー(scintigraphy)、単一フォトン放射断層撮影装置(Single Photon Emission Computed Tomography,SPECT)、陽電子放出断層撮影法 (Positron Emission Tomography, PET)、核磁気共鳴 (Nuclear Magnetic Resonance, NMR)、磁気共鳴映像法(magnetic resonance imaging, MRI)、MRI装置 (MRI equipment)、論理的思考(logical thinking)、定量的解析(quantitative analysis) |
行動目標 /Course Goals |
【到達目標(アウトカム)】 □ 医療機器の取り扱いやライフサイエンスにおいて、物理的な知識の修得は必須であることを説明できる。 □ 物理のための数学を理解し、医学における興味のある法則へ応用できる。 □ 力学の基本法則を理解し、医学における興味のある法則と原理の概要を説明できる。 □ 電磁気学の基本法則を理解し、医学における興味のある法則と原理の概要を説明できる。 □ 流体力学における基本法則を理解し、医学における興味のある法則と原理の概要を説明できる。 □ 熱力学・統計力学の基本法則を理解し、医学における興味のある法則と原理の概要を説明できる。 □ 原子・原子核の成り立ちについて理解し、X線・放射線の医学への応用について説明できる。 □ 量子力学の基礎や、磁気共鳴・磁気共鳴イメージング(MRI)の原理について説明できる。 □ 物理学を通して、科学的・論理的な思考方法や精度の高い定量的な解析方法を身につけ、日常生活のみならず医学やライフサイエンスに応用できる。 【ディプロマ・ポリシーと授業科目の関連】 ・自己管理能力を身に付け、能動的に医学を学修できる。 ・同級生へ指導・助言ができる。 ・総合的・科学的に課題を捉えてICTを活用し、臨床上の疑問点を解決するための情報を収集して評価することができる。 ・検査や基本的手技を説明できる。 ・人体構造・機能を理解したうえで、適切な医療を説明できる。 ・人文社会科学を含む幅の広い教養と国際性を身につけ、海外からの情報を積極的に利用できる語学力を有し、国際保健に貢献できる。 ・医学・医療の進歩と改善に資するために研究を遂行する意欲と生涯にわたり自己研鑽を続ける態度を有し、同僚・後輩への教育に労を惜しまない。 ・患者の持つ様々な問題点を科学的かつ統合的に捉え、的確に判断し解決できる応用力と問題解決能力を有している。 ・人体の構造、機能および異常や疾病とそれらの原因、病態、診断、治療に関する基本的な知識ならびに様々な疾病に対する適切な治療法を身につけている。 |
成績の評価方法・基準 /Evaluation |
【概要ならびに履修方法】 4~7月期では、力学、物理数学、電磁気学(光と波動、電磁波、電気・電子回路を含む)について学修し、人体や医療機器などの原理との関わりについて理解する。8~10月期では、流体力学、熱力学・統計力学、原子・原子核、X線・放射線、量子力学の基礎、MRIの原理について学習し、人体や医療機器などの原理との関わりについて理解する。高校時物理学非選択者のことを考慮して、基本的な内容を多く取り入れ、徐々に高度な内容へとステップ・アップできるように講義を行う。 【準備学修ならびに事後学修に要する時間】 講義前には、講義内容に相当する教科書の部分を熟読しておく。初回講義を除いて「講義事前配布資料」を物理学教室のWeb上においてpdf形式で配布するので、各自印刷するか、スマートフォンやノートPC、タブレット端末等にダウンロードして持参する。講義事前配布資料に関しても、一通り目を通しておくことが望ましい。初回講義時に物理学教室のWebに関するURLとIDおよびPasswordを通知するので、聞き洩らさないようにすること。各回の講義後には、次回の講義範囲の説明を行うので、参考にする。教科書に記載されている内容をより良く理解するために、参考書や高等学校の教科書・参考書等を副読本として、予め関連する内容を調べておくことが望ましい。高等学校時「物理」選択者は一時間程度、非選択者は二時間程度の時間を要する。 【成績の評価方法・基準】 ・4~7月期の合格判定は、中間試験の成績(80%程度)、出席やレポートなどを含む平常点(20%程度)の総合評価によって行う。 ・8~10月期の合格判定は、定期試験の成績(80%程度)、出席やレポートなどを含む平常点(20%程度)の総合評価によって行う。 ・医学物理としての成績は、4~7月期・8~10月期を合わせて100点満点で評価する。ただし、4~7月期・8~10月期の合格判定は個別に行い、両方ともに65点以上で合格する必要がある。 ・出席やレポートに関すること、成績の評価方法・基準などの詳細に関しては、第1回目の講義のときに詳細に説明する。 ・中間試験および定期試験の出題範囲および出題方法については、講義中に説明する。 ・中間試験および定期試験には、こちらで指定した機種の関数電卓が必要となるので、必ず購入すること。 |
教科書・参考書 /Textbooks |
教科書は必ず購入すること(教科書のコピー等は配布しない)。 「医歯系の物理学(第2版)」赤野松太郎、他 著(東京教学社)2015年 |
参考図書 /Reference Books |
「医療系のための物理(第2版)」佐藤幸一、藤城敏幸 著(東京教学社)2013年 「ライフサイエンス物理学」Morton M. Sternheim、Joseph W. Kane 著 石井千穎 監訳(廣川書店)1991年 高等学校教科書「改訂 物理」「改訂 物理基礎」全般 「医系の物理―医学および生物学より例をとった物理学 第1巻 a 力学」(上) ベネディック、ビラース 共著 松原武生 訳(吉岡書店)1979年 「医系の物理―医学および生物学より例をとった物理学 第1巻 b 力学」(下) ベネディック、ビラース 共著 松原武生 訳(吉岡書店)1980年 「医系の物理―医学および生物学より例をとった物理学 第3巻 a 電磁気学」(上) ベネディック、ビラース 共著 松原武生 訳(吉岡書店)1981年 「医系の物理―医学および生物学より例をとった物理学 第3巻 b 電磁気学」(下) ベネディック、ビラース 共著 松原武生 訳(吉岡書店)1981年 「医療系のための物理学入門」木下順二 著(講談社)2017年 「医療系の基礎としての物理」廣岡秀明、他 著(学術図書出版社)2019年 その他、各分野の参考書については、講義の中で紹介する。 |
その他 /Notes |
【学生への助言】 高等学校時「物理」非選択者は、特に(4~7月期)の「医学物理」の理解に苦しむ傾向にある。高等学校時「物理」非選択者は、講義前に、下記参考書や高等学校の教科書・参考書等を副読本として、予め関連する内容を学修しておくことが必須である。高等学校時「物理」選択者に、講義前後に助言を求めるのも非常に有効である。だからといって、高等学校時「物理」非選択者は、全く悲観する必要は無く、努力次第で上位の成績を上げるものが増加しつつある。また、近年、高等学校時「物理」選択者でも再試験になる学生が増加している。4~7月期においても、高等学校で学習しない内容も多く含まれているので、油断して勉強を怠ることのないようにしてほしい。 【フィードバック方針】 中間試験後、希望者には、得点の開示および答案についての説明に個別に対応する。 【オフィスアワー】 曜日:火曜日・木曜日・金曜日 時間帯:11:40 ~ 12:40, 16:00 ~ 17:00 【受講のルール、注意事項、その他】 ・理解を促進するため、問題演習を行う。毎回、講義後に配布する基礎演習問題のプリントは、特段の事情がなければ、次の講義時に必ず提出すること。Webページにおいて解答を掲載した後(講義後約一週間を目安とする)での提出は一切認めない。 ・講義後に修正点や問題解答等を加えた「事後講義資料」に関しても、物理学教室のWebページに公開する予定である。また、講義や定期試験に関する情報も、Webページに掲載することがあるので、適宜目を通しておくようにする。 ・中間試験の出題範囲や出題方法、試験時間、試験会場等に関しては、講義中に説明する。 ・状況に応じて、講義動画の配信や小テスト等に、Moodleを活用する場合もあり得る。 【連絡先】 教育研究棟 5階 物理学 教員室(福田教授室) |