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心腎貧血症候群に対する漢方薬の効果の検討

関連疾患・研究領域 慢性腎臓病・薬物治療
所属部署名
兵庫医療大学
薬学部
研究代表者 辻野 健
研究実施者
(研究内容照会先)
伊藤 都裕
検索キーワード 十全大補湯

研究概要

慢性心不全は、様々な心臓病の終末像であり、約30-60%に貧血が合併する。貧血は、独立した予後不良因子であることが知られており、その為、心不全患者の予後改善のターゲットとして注目されている。慢性心不全には慢性腎不全が高頻度に合併し、それが慢性心不全や貧血の増悪因子になる。慢性心不全、慢性腎不全、貧血がお互いを増悪させ、負のスパイラルを描いて病態を悪化させていくことが近年注目され、心腎貧血症候群(Cardio-Renal-Anemia (CRA) syndrome)と呼ばれるようになった。

我々はこれまで、心腎貧血症候群のモデルラットであるDahl食塩感受性高血圧ラットにおいて、十全大補湯は貧血の改善に有効であり、また心肥大を改善することも確認している。しかし、貧血を呈するDahlラットにおいて赤血球の半減期は短縮するが、十全大補湯では赤血球寿命が改善しなかった。また、骨髄や脾臓における赤芽球系細胞数の変化やアポトーシスの割合を検討したが、改善は見られなかった。さらに、株化された骨髄間質細胞であるMS-5細胞を用いて、CXCL-12について検討した所、尿毒素物質の一種として知られるインドキシル硫酸(IS)によりCXCL-12のタンパク発現は減少したが、十全大補湯でも特に変化は見られなかった。

そこで我々は新たにアデニン誘発性腎障害マウスを用いて十全大補湯の効果を検討する。また近年、瘀血を改善するとされる生薬である丹参に、慢性腎不全に効果があると報告された。そこで今回我々は丹参が、貧血に改善に効果があるかを検討する。

科学的アピールポイント(独創性・進歩性・新規性等)

慢性腎臓病に対する十全大補湯の効果を検討することで、慢性腎臓病の新たな治療戦略につながる可能性がある。

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