医学部医学科
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兵庫医科大学医学会

先端医学研究所 医薬開発研究部門

講座(部署)紹介

先端医学研究所 医薬開発研究部門は2018年度新たに設置された、本大学および病院の機能を最大限に生かした医薬開発研究を戦略的に実施し、本学発の新規治療法の確立を目指す部門である。

以下の第1~第3の3つの研究室から成り立っている。

研究の現状| 第1研究室(細胞治療学)准教授 山原 研一

概要
本学各部門・他施設との連携、本学発ベンチャー会社シーテックスによるサポートに基づく臨床研究・治験を通じた、難治性疾患に対する本学発の新規細胞治療開発研究を行っている。
主題
  1. 胎児付属物由来造血系・間葉系幹細胞を用いた難治性疾患に対する新規細胞治療の開発研究(北海道大学、大阪大学、国立医薬品食品衛生研究所、株式会社シーテックス)
  2. 新規医療機器との併用によるハイブリッド細胞治療の開発研究(近畿大学、大阪市立大学、株式会社グンゼ)
  3. 再生医療向け原材料の開発研究(株式会社ジャパン・バイオメディカル、極東製薬工業株式会社)
自己評価・評価及び将来の展望
  1. 羊膜間葉系幹細胞(MSC)の細胞製剤化と急性GVHD・クローン病に対する医師主導治験を立ち上げ、早期の再生医療等製品化を目指している。また、本学リウマチ・膠原病科、皮膚科、脳神経外科と共同で、胎児付属物由来造血系・間葉系幹細胞を用いたSLE、乾癬、脳血管疾患を含む難治性疾患に対する細胞治療を目指した基礎・応用研究を行っている。
  2. 新規医療機器と自己末梢血単核細胞とのハイブリッドによる安価で有効性の高い血管再生療法の開発を目指し、AMED医療機器開発推進研究事業「Injectable cell scaffoldを用いた革新的血管新生療法の探索的医師主導治験」研究代表者として、早期の臨床応用に取り組んでいる。
  3. 細胞培養用添加剤として汎用されるウシ胎児血清に変わる、国産ウシ血小板溶解物「NeoSERAⓇ」を株式会社ジャパン・バイオメディカルと共同開発し、羊膜MSCの原材料として用いている。同血清は、医薬品医療機器創業機構(PMDA)から再生医療等製品材料適格性確認書を取得し、安全・安心な再生医療の国産原材料である。

研究の現状| 第2研究室(分子遺伝治療学)准教授 久保 秀司

概要
遺伝性難病・難治性癌に対し遺伝子細胞治療やウイルス療法の研究を行なっている。
主題
  1. 難治性癌に対するウイルス療法の基礎研究及び橋渡し研究
  2. 細胞の可視化・追跡技術の開発と疾患モデルの作出
  3. 難治性癌や遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療の橋渡し研究および臨床試験
自己評価・評価及び将来の展望
  1. 難治性癌に対するウイルス療法の基礎研究及び橋渡し研究
    1)増殖型レトロウイルス(RRV)を用いた細胞死誘導型癌ウイルス療法の開発
    これまでに開発したマウス白血病ウイルス及びテナガザルウイルスを基盤としたRRVをさらに改良発展させ、両RRVを用いた個別化ウイルス療法、重感染による併用療法、デリバリーシステムの開発を進める。
    2)腫瘍溶解アデノウイルスの開発
    これまでに開発したミッドカイン制御型腫瘍溶解ウイルス及びそのファイバー改変型(二重制御型腫瘍溶解ウイルス)について、さらに改良したものを開発し、適応拡大を図る。また抗腫瘍効果を増強させるために治療遺伝子を搭載させた同ウイルスを作製し、難治性癌に対する橋渡し研究を進める。
  2. 細胞の可視化・追跡技術の開発と疾患モデルの作出
    レンチウイルスベクター等を用いて蛍光タンパクや発光酵素を発現/標識した細胞を生体イメージングで追跡できる各種マウスモデルを作製する。これによって幹細胞や腫瘍細胞の生着、増殖、再分布などの様子を生きたまま観察することが可能となり、再生医療や細胞・遺伝子治療研究への応用を目指す。
  3. 難治性癌や遺伝性難病に対する遺伝子細胞治療の橋渡し研究および臨床試験
    他施設と共同で、悪性中皮腫に対するアデノウイルスベクターを用いた臨床試験(千葉大)、高悪性度神経膠腫に対するRRVを用いた臨床試験(マイアミ大)、先天性表皮水泡症に対する細胞・遺伝子治療の基礎・橋渡し研究(阪大)などを行なっている。

研究の現状| 第3研究室(rTR: reverse Translational Research)准教授 菊池 正二郎

概要
異分野融合研究や橋渡し研究では、研究者それぞれの専門分野や「常識」が異なるため、具体的な出口を目指すことが困難なことが多く、学問としては軽視されがちである。しかし、異分野の研究者の自由な発想やディスカッションこそ、分野を超えた真理の探究が実現できると考えている。本部門では生体分子のセンシング技術を軸にして、臨床に有用な薬剤やデバイスの開発をアカデミアや企業との多施設共同研究として積極的に行っている。本学各部門との連携のほかに、多施設共同研究や産学連携共同研究を積極的に進めている。
主題
  1. CMOS近接アレイセンサによる迅速細菌検査法の開発:京都大学、島津製作所、SHARP(株)との共同研究
  2. 早期膵がんの診断法の開発:国立がん研究センターほか8施設(AMED, AMED-CREST)
  3. プロパゲルマニウムによるがん治療法開発:OCBioScience社との共同研究
  4. 疾患オミクス解析によるがん診断法の開発:疾患オミクス解析学講座、島津製作所との共同研究
自己評価・評価及び将来の展望
  1. 半導体センサによる細胞や細菌の測定デバイスを開発している。従来法では2ヶ月近くかかる難培養菌の薬剤感受性試験をわずか1日で診断できる機器開発を行っており、2024年度に試作機の完成を目指している。2020年度よりAMED橋渡し研究(京都大学)の支援を受けている。
  2. 血液中のApolipoproteinA2の測定によって、90%以上の早期膵がんを診断できる研究を分担している。研究班ではドイツがん研究センターや国際がん研究機関などとの共同研究で、膵がん発症3年前からApoA2分画に異常が出ることを確認した。この結果から、将来の膵がん検診の方法は大きく変わる可能性がある。
  3. プロパゲルマニウムによるがん治療法開発:OCBioScience社との共同研究で免疫賦活作用による抗がん治療の開発を行っている。
  4. 産学連携講座疾患オミクス解析学講座(兼任)との共同研究で質量分析法によるがん診断法の開発を行っている。

責任者| 吉村 紳一(部門長)
研究者|

第1研究室<細胞治療学>
 山原 研一 (准教授)
 TEL:0798-45-6398
 FAX:0798-45-6119

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第2研究室<分子遺伝治療学>
 久保 秀司(准教授)
 TEL:0798-45-6844
 FAX:0798-45-6709

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第3研究室<rTR>
 菊池 正二郎
専門分野: 先端研医薬研究開発部門(rTR)
 TEL:0798-45-6229
 FAX:0798-45-6229

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