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アトピー性皮膚炎フォーラム
 
 −情報をめぐって医師と患者とメディアの対話−

オーガナイザー:竹原 和彦(金沢大)、後藤田 育弘(日本アトピー協会)
 
 

 アンケート結果報告 南 祥一郎(兵庫医大)

  片岡 葉子(府立羽曳野)

  圓城 三花(日本アトピー協会)

  江頭 建彦(共同通信社)

  柴田 万喜子(TBS)
 

 アトピー性皮膚炎は、現在日本において単に医学・医療上の問題ではなく、社会問題といってもよい様相を呈しております。これは一つにはステロイド外用や食物アレルゲンなどの問題に対する医師側の混乱によるところが大きいと思われます。アトピー性皮膚炎の患者の方々にとって、病気自体がよく理解できない、医師によって説明や治療法が違っている、そして心臓移植まで出来る現代の医学が何故この病気を治すことが出来ないのかという想いが強かったと考えられます。
 このような状況の下に、いわゆる代替医療、あるいは代替医療という名にも値しない “アトピービジネス”の介入によって、医療現場は混乱し、不適切治療による健康被害が続出しています。これらの過程においてメディアも医療不信を助長するような方向に動いたことがあったことは否定できないと思います。
 このようにして生じた混乱を収拾することが、アトピー性皮膚炎の医療担当の中心になるべき皮膚科医の責任であります。日本皮膚科学会としても混乱を収拾して医療の信頼を回復するための対策を進めておりますが、信頼回復のため最も必要なことは医療現場における患者との対話であると考えます。特に医療機関から離れていった患者との対話は非常に重要であります。
 本学会においてこのような患者の方々との対話の糸口を求めて、日本アトピー協会の御賛同をいただき、またメディアの方々の御参加をいただきまして、アトピー性皮膚炎フォーラムを開催する運びとなりました。このフォーラムでは「患者さんが知りたがる情報」ではなく、「患者さんが知るべき情報」が何かということを医師、患者、メデイアの3者で探ることを一つのテーマとしたいと思います。           (喜多野征夫)
 
 
 

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