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「日本臨床免疫学会第43回総会 会長ポスター賞(症例報告部門)」を受賞しました(リウマチ・膠原病内科 病院助手 荻田 千愛)


「日本臨床免疫学会第43回総会 会長ポスター賞(症例報告部門)」をリウマチ・膠原病内科 荻田 千愛 病院助手が受賞しました。


同会会長ポスター賞受賞の同科荻田千愛病院助手(中):
同会ポスター賞受賞の同科東 直人講師(右)、
佐野 統主任教授(左)と一緒に

授与団体名

日本臨床免疫学会

概要

 家族性地中海熱(familial mediterranean fever=FMF)とは持続時間が比較的短い周期性発熱と無菌性の漿膜炎を主徴とする遺伝性の自己炎症性疾患です。1997年に連鎖解析より同定されたFMFの責任遺伝子である、MEFV(Mediterranean fever)遺伝子の異常に伴うインフラマゾームの機能異常により、IL-1βの産生が起こる自己炎症が病態の中心にあります。地中海沿岸地域で最も有病率が高いのですが、日本でも1976年より多数の症例が報告されております。今回、反復する発熱と腹痛を主訴とした女性で、MEFV遺伝子解析からFMFと診断した症例を報告しました。

研究の背景

 患者は20代の女性で、主訴は周期的な発熱、腹痛です。背景に高校生の時、扁桃炎による発熱を繰り返していた為、成人後に扁桃摘出をしましたが、以降も39℃以上の発熱が1ヶ月に1度の頻度で起こり、同時期にリンパ節腫脹も認めていました。他院での精査より感染症、膠原病も否定的である事から、自己炎症性疾患の疑いで当院に紹介受診されました。MEFV遺伝子解析結果が出るまで、通院にて治療並びにコルヒチンの効果判定目的で1mg/日より投与を開始するも、その間も周期熱、腹痛は認めていました。解析結果よりMEFV遺伝子exon10(M694I)の変異を認めた事からFMFと診断し、コルヒチン3mg/日に増量としたところ、以降は発熱、腹痛の軽減を認めております。

 FMFは典型例と非典型例(不完全型)に分類されており、今回の症例は発熱期間の周期性や随伴症状、MEFV遺伝子解析よりexon10の変異を有する事からは典型例に当てはまりました。本邦では地中海沿岸に比べ極めて発症例が少ないですが、本症例の様な原因不明の発熱と腹痛を繰り返す患者において、FMFは感染症、自己免疫疾患と鑑別すべき重要な疾患の1つであると考えられました。

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