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本学学生の研究論文が国際学術雑誌に掲載

野口さん(左)と森本教授(右) 医学部6年次の野口知洋さんが筆頭著者として執筆した英語論文が、2016年11月、国際的な学術雑誌「Drug Safety」に掲載されました。
 野口さんは、先輩が学生時代に論文を執筆したことを聞いて興味を持ち、臨床推論の勉強会を主宰していた臨床疫学の森本教授の門戸を叩き、5年次から6年次の自由選択実習にかけて研究を行いました。
 研究テーマは、森本教授が以前より行っている「薬剤性有害事象と薬剤関連エラーの臨床疫学」。聖路加国際病院、洛和会音羽病院、飯塚病院で実施したコホート研究のデータを基に、薬剤関連エラーについて統計解析を行い、薬剤関連エラーの認識機会や阻止要因について分析しました。その結果、薬剤関連エラーが発生しやすい診療形態や処方プロセスを明らかにし、どうすれば阻止可能であるかを見いだしました。

研究の背景

 本研究は、森本教授が総合診療医として診療をするなかで、院内コンサルテーションを受ける患者や診断のつかない患者の多くが薬の有害事象が原因であることに気づき、分析を始めたものです。開始当初は日本に診療の参考になるデータが全く無く、薬の安全性、薬の使われ方、日本の習慣、研修医の行動特性など、包括に分析することを目的としていました。聖路加国際病院、洛和会音羽病院、飯塚病院の3病院には本研究専任の看護師を配置し、日々カルテやインシデントレポートをスクリーニングし、3,459人分のデータを集めました。それを約4年かけて分析し、着眼点を変えた複数の論文をこれまでに発表しています。今回、野口さんが解析を行ったのは、処方の段階で起こったエラーが阻止されるのかどうかや、診療の際に認識されていたのかなどの医療従事者の行動に関する側面です。

研究の手法

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兵庫医科大学主催の臨床研究ワークショップ合宿や研究室で統計学について学び、一人ひとりの患者データを数値化したデータを、統計解析ソフトを用いて解析しました。


在学生&担当教員コメント


統計手法を覚えたりデータにミスが無いよう幾度も確認を重ねたりすることは容易ではありませんでしたが、先生方が丁寧に教えてくださり乗り越えられました。また、学生の論文を掲載して頂いたことはとてもありがたいと思っています。この事を知って、後輩が後に続いてくれたら嬉しいです。

野口さん
6年次 野口 知洋さん

野口さんの必死に解析を進める姿が印象的でした。また、研究に携わることで、薬について調べる機会が多く、薬の知識が増えたと思います。
日常診療の質は普段あまり測定されることがありませんが、医療現場をより安全にしたいという思いで長年本研究に携わっています。車のスピードメーターのように、定期的に測定して、高ければブレーキを踏むなど、医療においても危ないところを見つけて修正・介入できるように、今後も研究を続けていきたいです。 今回は野口さんに一部分を解析してもらいましたが、今後も別の観点に着目して研究を継続することで、研修医や若い医師の能力向上に貢献したいと考えます。

森本教授
森本 剛教授(臨床疫学)

論題

Prevention of Medication Errors in Hospitalized Patients: The Japan Adverse Drug Events Study

著者

野口 知洋(兵庫医科大学 医学部 6年次)、作間 未織(兵庫医科大学 英語学 講師)、太田好紀(兵庫医科大学 内科学 総合診療科 講師)、David W. Bates(ハーバード大学 医学部 教授)、森本 剛(兵庫医科大学 臨床疫学 教授)

掲載誌

「Drug Safety」 2016 Nov;39(11):1129-1137

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