広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

ワシントン大学臨床実習 留学を終えて

賀来 宏司さん(第6学年次)

今回、2016年5月2日より5月27日まで、ワシントン州、シアトルにあるUniversity of WashingtonのRadiology・Family Medicine で臨床実習を行いましたので、報告させていただきます。私はもともと本学を地域医療枠で入学しており毎年夏に日本でFamily Medicineを勉強させていただく機会がありました。そういった中、アメリカで、その中でも有名なUniversity of Washington におけるFamily Medicineを勉強したいと思い、この交換留学プログラムを応募しました。
1週目はRadiology で実習を行いました。場所はUW Medical Center で9時から17時までの実習を行いました。Residentの方の横についてカルテを書いていらっしゃる傍らで、腹部CTの読み方を教えていただきました。Residentの方が一人でカルテを書いて後でSenior Doctor の方にfeedback をもらうという形でした。
2週目は同じUW Medical CenterでFamily Medicineのinpatient について勉強しました。また、UW のPA(physician assistant)の生徒と一緒に実習を行わせてもらいました。実習内容は朝7時にresident の先生と一緒にpre round を行い、その日の患者さんの体調や身体所見の変化を見に行きます。その後、Supervisorの先生が8時30分頃に来られroundを行い、その中でresidentや学生が担当患者についてoral presentationを行い、患者さんの問題点をみんなで話し合った後、患者さんに話を聞きに行き、各自が担当患者のオーダーや他科へのコンサルタントを行うという形式でした。水曜日に電子カルテのトレーニングを午後半日かけて行い、電子カルテのアクセス権を得られたので木曜日には担当患者をもつことができ、金曜日には実際pre round の際にcholedocholithiasisの患者さんに問診をとり、oral presentationを行うことができました。その他には患者さんの病気を一つ選びVit B 12 deficiency やhemorrhoid などの疾患をup to date を用いて調べ、午後のconference の際にoral presentationを行わせて頂きました。
3週目、4週目はUW Neighborhood Northgate Clinic にてout patient について勉強することができました。ここはショッピングモールのなかにあるFamily Medicine のout patient 専用のclinic で赤ちゃんから高齢者まで来られており、いろんな疾患を勉強できたとともにFamily Medicine というSpecialtyについて深く勉強できたと思います。実習内容は朝8時に先生が来られるので、まずどのような患者さんが今日来られるか説明してもらいます。その後、まず自分が問診を取りに行き、先生にoral presentation を行い、その後先生が診察に入り、そしてfeedback をもらうという形式でした。問診を取った際に日本との差を感じたのは、ワシントン州ではmarijuanaは合法でありsocial history として聞かなくてはいけないこと、また、sexual preference が多様であり、より慎重に聞かなければいけないことなどがあげられます。また、英語を話さないイラク人やフランス人と通訳を介して問診を取ったことはとても興味深かったです。
UWのFamily Medicineでassistant professor をしている日本人の西連寺先生には本当に熱心に教えて頂きました。毎日一人患者を決め、SOAP Note を書いて先生に添削して頂きました。毎日書く中、問診で聞かなければいけないことや英語の言い回しなどもだんだんわかってきて、問診をする際やoral presentationをする際にも変化を感じました。
最終日にはご自宅にお招きいただき、西連寺先生ご家族とともに夕食をいただきました。また、「賀来君は積極的に実習に取り組んでいて、1か月間本当に成長したと思う」とお褒めいただき、とても自信になりました。自分自身、帰国子女でもなく、渡米前はとても不安でした。しかし、アメリカは積極的に行えば自分の思っている以上に成長できる環境だと思います。何よりも成長したのは精神面だと思います。今後留学される学生の方は自分が何をしたいのか考え、積極的にそれを伝えるようにすることお奨めします。何よりも自分に自信をもつことが大事です。
また、今回自分をサポートしてくださった古瀬先生、国際交流センターの鳥井さん、今回の留学をサポートしていただいた先生方、日本から応援してくれていた友達、心よく行かせてくれた家族、自分の留学を支えてくださった全員に感謝したいと思います。今回の留学で自分一人では何もできないこと、周りの環境の大切さを痛感しました。また、シアトルの生活を少しでも充実したものにできるようにと常に配慮していてくれていた、ホームステイ先のBrian さん、Karenさんには本当に感謝しています。一緒にマリナーズの試合を見に行けたことはとても印象に残っています。
大学に入る前は大学受験の英語の勉強しかしたことがなく、大学に入ってから隙間時間を見つけながら英語の勉強をしていたので英語力は褒められたものではありません。しかし、もともといろんな人と交流するのが好きで、大学の英語部でいろんな留学生と話をしているうちにどんどんグローバルな視点でものを考えるようになりました。将来は臨床・研究の面でもっと多様な考え方に触れることができればと考えています。今回の留学はそのような意味で自信を得ることができたとともに、多くの課題を発見した、とても有意義なものだったと思います。

研修中の様子

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