広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

汕頭大学医学院への研修を終えて

● 髙峯 万緒さん(第2学年次)

01.jpg一週間、広東省の広州にある汕頭大学に留学させてもらいました。旅行では絶対できない貴重な経験をたくさんさせてもらいました。汕頭へは、大阪から広州へ飛行機で3時間半、広州から飛行機で1時間半で行きました。広州の空港は、日本の空港ほどスタッフが丁寧ではなく、言葉も通じなかったので少し怖かったです。到着すると、Welcome dinnerで汕頭大学の多くの先生方が迎えて下さいました。穏やかで優しい先生ばかりで、香川大学や、愛媛大学など日本の大学に10年以上勤めてらっしゃった先生が多く、日本語で話しました。汕頭料理は味の濃さが日本人に合っていました。また汕頭では日本と同様、料理は残さないらしいです。

2日目、汕頭大学の先生に朝食に連れて行ってもらい、豚粉という料理をいただきました。6元(120円)でとても美味しかったので物価の安さに感激しました。移動する途中、道路に車だけでなく自転車やバイクや歩行者がたくさん行き交っていたのに驚きました。臨床技術トレーニングセンターでは、見たことのない患者の人形や機械をみました。日本よりもはるかに設備が整っていて印象的でした。昼食は汕頭大学の食堂で頂きました。ここで頂いたチャーハンやスープが絶品でした。普段兵庫医科大学で食べる物よりはるかに美味しかったです。その後、汕頭大学のキャンパスを見学させてもらいました。敷地の広さと充実した設備と建物の大きさ、構造に呆気にとられました。

3日目、ホスピスの医療チームと共に末期癌の貧しい患者の家を訪問しました。ここでは、無償で鎮痛薬を提供したり、癌とどう向き合っていくかのアドバイスをしていました。その後、汕頭大学の医学生のボランティア活動についてのプレゼンテーションを聞きました。

4日目、潮州観光と眼センターの見学と道韵楼を見に行きました。潮州では祭りが催されていて、たくさんの線香が焚かれていたり、音楽に合わせて女性が踊ってたり、賑やかでした。
道韵楼は1587年に建てられた重要文化財です。外から見ると巨大な円柱状の建物で中に入ると内部で住宅が中央の広場を取り囲むように円形に並んでいました。この構造は敵の侵入を防ぐためのもので、日本では見られない構造だったのが印象的でした。眼センターでは眼科の先生のお話をうかがいました。白内障の手術が5分で完了すると聞き、都心部以外でも高度な医療を受けられることに感心しました。

5日目、まず口唇・口蓋裂治療についてお話を聞き、病院の中を見学させてもらいました。印象的だったのは、院内禁煙にも関わらず院内で喫煙している患者が多かったことです。感染症の病棟でポリクリ中の現地の学生がいたので交流できました。日本の事をよく知っていて嬉しかったです。また、漢方を処方する現場も見学させてもらいました。次に、白内障手術を見学しました。リアルタイムの手術を画面越しに3Dで見られました。次々と手術をこなし回転が非常に速かったです。それから、精神科病棟を見学しました。そこでは、患者を各自の部屋に入院させるのではなく、自由に部屋と広場を行き来できるといった開放的な空間でした。閉鎖された空間にいるより、他の患者やスタッフと自由に交流できるようにすることは患者にとって良い事だと感じました。病院見学の後、先生が奇妙な形の岩を見に山登りに連れて行って下さいました。体力をつかいましたが、山頂は晴れており景色も良く気持ちよかったです。

02.jpg6日目、貧困地域のボランティア見学に行きました。汕頭から車で一時間ちょっとくらいの僻地でした。まず、血圧測定や心電図などの健康診断の様子を見学させてもらいました。次に、患者の家をうかがいました。家の中を見学させてもらったり、食料を無償で配給したり、診察の見学をさせてもらいました。身寄りのない高齢者ばかりで、養う人がいないので屋根がない家に暮らしてたり、中には鬱病になり誰とも口を利けない方もいて胸が痛みました。中国は日本に比べ国土が広いのに貧困地域に積極的に医療ボランティアがあることは素晴らしいと感じました。ボランティア活動を増やし、日本のようにもっと福祉を充実させたらいいなと感じました。また、貧困地域で生活する人々と出会って、自分がいかに周りの人や物資に恵まれているかを痛感しました。
7日目、汕頭大学第一病院で産婦人科の見学をしました。6人で白衣を着て先生の後をついていったので少し緊張しました。感染症や不妊でこられる患者が多くいらっしゃいました。臨床の知識がなかったので不安でしたが、説明を聞くときに微生物や解剖の知識が役立ちました。自由行動のあと、皆で餃子をつくりました。先生が丁寧に作り方を教えて下さいました。宿舎についてから、現地の学生さんと皆でトランプをして遊びました。汕頭大学の学生は皆英語が堪能で驚きました。私たちの英語のスピーキングや語彙の少なさを痛感しました。中国は日本よりも英語教育に力を入れているように感じました。

最終日、私たちは帰国しました。先生方とお別れするときは本当に名残惜しかったです。今回の留学では医療を平等に提供することの重要さを最も感じました。中国の医療や文化などたくさんの事を教えて下さった汕頭大学の先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。

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