広報
兵庫医科大学医学会
海外研修報告

汕頭大学留学を終えて

● 清水 健太郎さん(第2学年次)

今回私は2015年1月9日~1月16日までの1週間にわたって、汕頭大学医学院やその関連病院の見学をさせていただきました。日本で生まれ、日本で育ってきた私は今回のプログラムは海外の医療に触れる数少ないチャンスであり、日本の医療を改めて見直すいい機会だと思い、参加を決意しました。行ってみないと分からないとよく言われますが、本当にその通りだとおもいます。今回の研修で私はいかに固定観念に縛られていたのかと思い知ることが出来ました。少しでも多くの人がこの研修に興味を持ち、掛け替えのない経験をしてくれることを期待します。

以下に研修の日程を掲載します。
1日目( 9日)中国に到着&ウェルカムディナー
2日目(10日)汕頭大学医学院(SUMC)と李嘉誠基金会の活動説明、臨床技能センターと汕頭大学の見学
3日目(11日)ホスピス医と共に訪問診療、学生ボランティアと交流
4日目(12日)潮州観光、郊外の眼病院見学、道韵楼見学
5日目(13日)口唇口蓋裂治療センター&感染症センター&眼科センター&精神病センターの見学、山登り
6日目(14日)貧困地域のボランティア見学
7日目(15日)産婦人科の見学、O&Gデパートメント、餃子作り&餃子パーティー
8日目(16日)日本に帰国

見た事や感じた事、思った事すべてを書きたいが、ここでは私が特に印象に残っている事や感動したことを自分なりにピックアップして書きたいと思います。

01.jpg02.jpg第一に私が見学した汕頭大学医学院はとても規模が大きく、設備やトレーニング器具の種類の充実性は目を見張るものがあったという点です。国土や経済状況、教育方針の違いから単純に日本の大学と比較することはできないと思いますが、それでもこの施設があれば勉強の理解が進むと思うようなものも見受けられました。世界一贅沢な図書館なるものも汕頭大学施設内にあり、本の数や自習机の数、また、自然を基調とした図書館のつくりなどは一大学が所有しているとは信じがたいものでした。汕頭大学医学院の施設で、私が一番兵庫医科大学に作ってほしいと思ったのは人体生命館です。人体生命館では筋肉が見える人体模型や肺の血管の走行模様など、本ではなく生で見ることができました。更に意匠の品ともいえるその展示物のほとんどすべては本物の人体を使って特殊な加工をして展示しているので、参考書では得られない情報などが自分の目で確認することが出来、非常に感動しました。
03.jpg二つ目は貧困地域でのボランティアや郊外での医療活動です。中国は日本よりも国土が大きく、故に一歩郊外に出ると医療の格差は当人たちに一生付きまとう問題だと言っても過言ではないと思います。実際に一家の唯一の働き手である父親が大病を患い治療費が払えず、家族も養うことが出来ないと泣いておられる方もいました。また中国には保険制度があるものの、日本のように機能していないという現状もこの現実に拍車をかけているように感じました。しかしそういった人たちを救うために李嘉誠さんは莫大な献金を施し、米や油、医者などを派遣しています。この話をきいて本当に感銘をうけ、日本にも同様に僻地医療の問題があるが、通じるものがあるのではないかと深く考えさせられました。
最後に中国の人たちの人柄です。近年のニュースでは一部の中国人の心無い行動やルール無視などが大きく取り上げられ、中国人に対する悪い評価はメディアによって作られていると言っても過言ではないように思われます。事実、私も自分の狭い見識の中であたかも全員の中国人がそうであると思っていましたし、いい評価ではありませんでした。しかし現地の人々と交流することでいかに自分の考えが浅はかで偏ったものであるかということに気付きました。04.jpg本当の中国人はとても親身であり優しいというのが私の感じたことです。もしかしたら田舎の人たちは優しく、上海などの都会の人たちはニュースで放送されている通りなのか分からないが少なくとも偏った先入観を持つことはなくなったと思います。

最後になりましたが、このような素晴らしい機会を頂くことができて本当に感謝しています。現地での生活は何不自由することなく過ごせましたし、毎日の食事は日本でいうところのレストランに連れていってもらい、休みの観光や買い物などにも付き添っていただきました。とても多くの時間を私たちに割いてくださり、この研修がとても有意義なものとなったことに改めて感謝しています。そしてこの留学に携わった人にも感謝したいです。

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